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豊かな声量で観客魅了

東京朝鮮歌舞団40周年公演に出演 金黄英さん

 15日、サンパール荒川で開かれる東京朝鮮歌舞団創立40周年特別公演「昨日、今日、明日、ずっと同胞とともに」に出演する。

 1931年、済州島生まれ。3歳の時に日本に渡り、祖国解放を迎えた。異国の地で祖国の歌を歌い継ぐことの大切さ、歌う楽しさに目覚め、東京中高高級部を第1期生として卒業後、東京声楽専門音楽学校で声楽を専門的に学んだ。

 愛知中高、愛知第2、東京第5、東京第9など各地の朝鮮学校で音楽教師を務め、59年から在日朝鮮中央芸術団(現、金剛山歌劇団)の歌手、65年から東京朝鮮歌舞団の初代団長兼歌手を歴任し、朝鮮の大衆歌謡の普及と同胞音楽文化の発展に努めてきた。

 「65年3月23日の東京朝鮮文宣団結成当時、団員は総聯本部や支部、事業体で働く芸術的素質の高い若者たち7人で構成された。その2年後、東京朝鮮歌舞団に改名。団員は私以外、みな在日2世で、総聯の機動宣伝隊として迅速に公演活動を行うため猛特訓を受け、カヤグムを弾く指に包帯を巻いている者もいた」

 東京・上野の台東朝鮮会館はじめ、中杉、渋世の朝鮮会館を転々として巣鴨に拠点を移した。初めの頃は荷物を運ぶ車もなく、タクシーに衣装や楽器を詰め込んで、運転手に「うちは貨物車じゃない」と嫌味を言われたこともあった。そんな中、67年に同胞商工人がバスを寄贈。「歌舞団の活動は常に同胞たちに支えられてきた」と話す。

 15日、高齢を感じさせない豊かな声量に観客は魅了されるだろう。

[朝鮮新報 2005.12.7]