初級部第8回、中級部第25回関東地方バスケ選手権 約460人が熱戦 |
第8回在日本朝鮮人関東地方初級学校バスケットボール大会と第25回在日本朝鮮人関東地方中級学校バスケットボール大会が8〜10日にかけて、東京朝鮮中高級学校体育館など各地で行われた。初級部は14校21チーム(男子8チーム、女子13チーム)、中級部は10校16チーム(男子7チーム、女子9チーム)が出場。約460人の選手が参加し、熱戦を繰り広げた。 初級部男子は東京第5が名古屋を、女子は東京第2がライバル東京第3をそれぞれ下し、ともに「ヘバラギカップ」(昨年8月1〜3日に開催)での雪辱を果たした。 中級部男子は、スピードで勝る神奈川が東京第5を下し、夏の関東大会(8月9、10日に開催)に続いて優勝。女子は、今年度対朝鮮学校無敗中の東京第4が東京朝中を圧倒し、今期朝鮮学校の大会5冠を達成した。(文=李泰鎬記者、写真=文光善記者) 初級部−東京第5(男子)、東京第2(女子)が優勝 「3年越し」の優勝
初級部男子は8チームによるトーナメント形式で行われた。 決勝には、ヘバラギカップ(昨年8月に行われた関東大会)優勝の名古屋が順当に駒を進めた。対戦相手には、東京第5が名乗りを挙げた。 決勝戦では、序盤に着実にポイントを重ねた東京第5が14−10で名古屋の追撃を振り切り優勝。ヘバラギカップ準決勝で名古屋に敗れた雪辱を果たした。 4年生からバスケをはじめた東京第5の6年生たちは、先輩が一人もいないなか、自分たちで練習を重ねてきた。「3年越しの優勝」に喜びも大きかった。 「ずっと優勝を目指してがんばってきたからうれしい」(金淳力主将)。 オモニたちが大声援
女子は13チームが出場。4ブロックに分けてリーグ戦を行い、各1位によるトーナメント戦が行われた。 決勝には予想通り、東京第3と東京第2が駒を進め、ヘバラギカップ決勝戦の再現となった。 試合展開もまさしく再現となった。序盤から着実に得点を重ねた東京第2が前半に15点差以上をつけた。 東京第3は後半に入り怒涛の反撃。ヘバラギカップでは、そのまま勢いに乗って逆転したが、今回は東京第2のリベンジに向けた執念が勝っていた。 ライバルとして常に競い合ってきた両チームだが、6年生最後の大会となる今大会では、東京第2が優勝を手にした。 キャプテンの康美奈選手(初6)は「とてもうれしい」と満面に笑みを浮かべた。 大会一の大声援を送ったオモニたちも「6年生最後の大会で優勝できてよかった」と感無量の面持ちだった。 光った名古屋の活躍 今大会、男女ともに名古屋の活躍が光った。唯一関東以外からの参加ながらも、「お客さん」気分はまったくなかった。 女子チームは初戦で、優勝候補の一つである東京第4と対戦。試合は最後まで結果が見えずもつれたが、団結力で勝った名古屋が勝利した。 結果は4位だったが、選手たちの顔には充実感が満ち溢れていた。 男子チームは惜しくも2位だったが、全員がバスケを楽しんでいたようだ。キャプテンの鄭一嶺選手(初6)は「もちろん中級部に上がってもバスケを続ける」と話した。 中級部−神奈川(男子)、スピードで圧倒 「素直な選手たち」
中級部男子は7チーム、女子は9チームが参加。それぞれ2ブロックに分かれてリーグ戦を行ったあと、順位決定戦が行われた。 男子の決勝は神奈川対東京第5。高さで勝る東京第5が序盤から果敢に攻め立てるも、神奈川が優勝への執念と団結力で徐々にペースを握った。 終盤には神奈川がスピード感あふれる速攻などで圧倒し、夏の関東大会に続いて優勝した。 キャプテンの盧誠植選手(中3)は「中級部最後の大会で優勝できてうれしい」とコメント。姜泰成監督(神奈川初中高教員)は「選手たちはほんとに素直で純粋。練習してきたことがそのままプレーに表れた」と語った。 最優秀選手に選ばれた李成九選手(中3)は、「中学生離れ」したスピードと技術で終始、関係者の注目を集めた。李選手は「優勝する自信はあった。高級部に行ってもバスケを続けたい」と語った。 今年も無敗 東京第4
女子の注目は、なんと言っても東京第4の「今年度対朝鮮学校無敗」を止められるかだった。 難なく決勝に駒を進めた東京第4に挑んだのは東京朝中。夏の関東大会と同カードとなった。 試合は、序盤から正確なパスとシュートで点差を広げていく東京第4に対し、「ホーム」の東京が大声援を背に終盤で猛追。一時は4点差まで迫ったが、自力に勝る東京第4が48−38で振り切り優勝した。 東京第4は昨年3月の新人戦から朝鮮学校相手に無敗、中央大会、関東大会などで5冠を達成した。 キャプテンで最優秀選手にも選ばれた黄秀月選手(中3)は「どの試合にも全員が出場し、みんなで勝ってきた」と語った。 朴成一監督(東京第4初中教員)は「いつもの力が出せた。朝高に進んでも活躍できるよう基礎練習を重ねてきた」と語った。 [朝鮮新報 2005.1.13] |