山で元気!−青根ヶ峰(奈良県、858m) |
青根ヶ峰は日本一の桜の名所・吉野山(奥千本)の山名。朝大5期生の仲間で花見目的の登山を企画した。
4月23日、大阪から3組の夫婦、京都から1組が近鉄大和上市駅で合流。登山口の西河は枝垂桜が満開、気分は上々。大阪商工会卞長一常任顧問、学生時代は陸上部のキャプテンで鳴らした脚力、いつもは先頭を歩くが、今回は最後尾、寝不足で調子が出ないといい訳ばかりで、まったくさえない。下り坂では、ドスンと尻餅をつく。一番若手の彼も寄る年端には勝てないのか。 トビロ谷から爺坂婆坂の急登を「しんどい、休め」とわがままを言いたい放題いう連中を、リーダーの李憲台はなだめ、すかし連れて行く。青根ヶ峰の頂上はわれわれ8人が円座で食事をするのが精一杯の広さだ。しかし、花見客でにぎわう頂上での記念撮影を断念する。 奥千本の山桜は、花びらを雪のごとく吹き散らしている。高城山展望台からのパノラマは桜満開の白から若葉色に移ろう見事な吉野連山の絶景が広がっている。眼下に上千本、中千本、蔵王堂を見下ろせる吉野一の花矢倉展望台にきた。今日の桜の楽しみはここまで。疲れた体を老舗旅館の露天風呂に沈めた。露天風呂の浴槽には花びらが一杯浮かんでいる。おまけに、吉野の銘酒たる酒と枡が置かれ、好きなだけ飲むようになっている。 翌朝、身も心も癒した一行は遅い出発。金峯山寺蔵王堂に寄る。東大寺大仏殿に次ぐ木造の大建築物・国宝だ。世界遺産に登録された記念に、秘法の蔵王権現が開帳中、運良く拝むことが出来た。さらにおまけが付く。世界遺産登録記念に、蔵王権現の前に、全国の山伏が集結し、祈りの大護摩供の行事が盛大に繰り広げられていた。興味一杯、見物した後温泉谷を下り、吉野駅に急いだ。(登山クラブ5期生「山楽会」幹事、金相煥) 【コースとタイム】1日目、近鉄大和上市駅〜バス西河・登山口〜蜻蛉の滝〜トビロ谷〜青根ヶ峰山頂〜西行庵〜花矢倉展望台〜旅館。8キロ、5時間30分。2日目、金峯山寺・蔵王道〜竹林院〜如意輪寺〜温泉谷〜吉野駅。4キロ、2時間。 [朝鮮新報 2005.5.20] |