第14回東アジアグランプリホープス卓球選手権 女子シングルス キム・ヘソンが優勝 |
東アジアの12歳以下の卓球王者を決める「第14回東アジアグランプリホープス卓球選手権大会」が8月23、24の両日、大阪府立体育館で、東アジアの8カ国と在日朝鮮チームが特別参加し、熱戦を繰り広げた。 女子シングルスでは朝鮮のキム・ヘソン選手が優勝し、リ・ヒャンビョル選手が3位入賞を果たした。団体戦で朝鮮女子が2位、朝鮮男子が3位の成績を収めた。 一方、南朝鮮は男子シングルでリャン・ギスン選手、女子シングルスでリャン・ハウン選手が共に準優勝し、団体戦では男子が2位、女子が3位入賞を果たした。 また8月23日夜、市内のホテルで記念パーティーが行われ、北、南の選手と役員らは共に食事しながら交流。両選手らは「故郷の春」を合唱するなどして同じ民族であることを確かめ合い、卓球交流の促進を誓い合っていた。 女子シングルス決勝 一進一退の攻防
女子シングルス決勝戦。勝ち残ったのは朝鮮、南朝鮮ともにエースの選手だった。北のキム・ヘソン選手と南のリャン・ハウン選手が健闘を誓い握手を交わす。 チームの両監督、選手らは点数が入るたびに「チョッタ(いいぞ)」などの大きな声援を送り、キム、リャン両選手もスマッシュを決めるたびに大きなかけ声を出しながら自身を鼓舞させていた。 試合は一進一退のシーソーゲームとなった。途中まで両者譲らずにセットカウントは2−2となり、勝負は最終の第5セットにまでもつれ込んだ。静まり返る会場。観客らは固唾を呑んで試合を見守った。 結果、終盤に引き離したキム・ヘソン選手が第5セットをものにし、東アジア王者に輝いた。 女子のキム・ヨンエコーチは「よくやった!」とキム選手の頭をなで抱擁を交わした。 「男子の試合を見ているみたいだ」−女子の決勝は試合中にそんな声も聞かれるほど、実力伯仲のラリーが何度も展開された。 両選手のレベルの高さは12歳以下とは思えないほど群を抜いていた。 優勝したキム・ヘソン選手は、「緊張しなかったし、自分のもてる力を発揮できてよかった。とてもうれしいです」とほほ笑んだ。 キムコーチは試合を振り返り、「技術的な面で指導してきたことがしっかりできていたと思う。シングルスの結果には満足しているが、団体戦で南朝鮮と接戦で敗れたのはとても悔しい。来年は優勝したい」と語っていた。 男子シングルスでは朝鮮のチュ・セイル選手が一人気をはき、ファイナルトーナメントまで進むも、準優勝した南朝鮮のリャン・ギスン選手に破れベスト8。団体戦では朝鮮、南朝鮮の男女ともに1位リーグに残ったものの、中国の壁を破れず優勝を逃した。 一方、南朝鮮は男子シングルでリャン・ギスン選手、女子シングルスでリャン・ハウン選手が共に準優勝し、団体戦でも男子が2位、女子が3位入賞を果たした。 北のキム・チルソン団長は、「北南の選手らが共に表彰台に立てたことはとても喜ばしいこと」と語り、南のコーチ陣も「われわれ民族が卓球強国であることを示すことができてうれしい」と口をそろえていた。 在日選手らも健闘 在日朝鮮選手団は今大会で4回目の出場となった。 文幸平選手(東大阪中級1年)、高英秀選手、韓俊植選手、高熹成選手(以上生野初級6年)の4人が出場し、レベルの高い選手らを相手に1勝を目指して試合に臨んだ。 結果、韓俊植選手が見事モンゴルの選手に1勝し一矢報いた。 韓選手が同大会に出場するのは初めてのこと。「周りの選手らのレベルの高さに驚いた。でもとても楽しかったし、次はモンゴル以外の選手に勝ちたい。中級部にいっても卓球を続けていきたい」と笑顔で語った。 3年連続で出場している文選手は、「この大会に出場するのが今年で最後になったけどいい経験になった。強い相手は最後までボールに食らいつく気持ちがとても強いと感じた。そういう部分をもっと見習って次につなげたい」と試合を振り返っていた。 在日選手団の高健植監督(大阪朝高教員)は、「勝敗も重要だが、在日選手らがコンスタントに参加して世界レベルを経験させることも大切。来年も勝利を目指したい」と語っていた。(記事=金明c記者、写真=文光善記者) [朝鮮新報 2005.9.1] |