〈U−17サッカー世界選手権〉 朝鮮代表選手に聞く |
ペルーで行われたFIFAU−17サッカー選手権大会に出場した朝鮮代表メンバーで、同大会の「未来のスター選手」13人中の1人に選ばれたチェ・ミョンホ選手(背番号9、MF、軽工業省体育団)、そしてリ・フンリョン選手(背番号10、FW、金日成総合大学体育団)、チョン・グァンイク選手(主将、背番号13、DF、鴨緑江体育団所属)らに熱戦のもようを振り返ってもらい、これからの目標について聞いた。(李相英記者) −今大会をどのように総括しているか。
リ 肉体的にも技術的にも他の国のチームとそん色ないレベルにあると感じた。自分たちもいくらでも世界の上位に食い込めるという自信を得た。ベスト8進出という目標を達成できたうれしさよりも、もっとがんばればいい結果を出せたのにという悔しさの方が強い。 われわれのチームは結成されて長い。技術が特別に高い選手はいないが、みんなの力で勝ちあがることができた。 チェ 世界のサッカーを直接体験し、自分たちがこれから何をするべきかをよく知ることができた。国内でサッカーをする時によく見えなかった自分たちの欠点と弱点が国際舞台で試合をする過程で明確になった。 チョン 世界のサッカー水準がどんなものなのか知って見ようという気持ちもあった。世界のトップがあまりにも高くてベスト8、ベスト4に進出するのは「夢」と思っていたが、いざ試合をしてみると決して不可能なことじゃない、自分たちも十分にそこにたどり着けると感じた。主将としてチームを統率しながら、試合のたびに選手たちが確実に成長していることを実感した。 −印象深い試合は。
チェ 自分が得点した試合だからかもしれないが、米国、コートジボワールとの試合が印象深い。初ゴールを決めた時のうれしさは言葉では言い表せない。ブラジルとの試合の延長戦で、自分がもっとディフェンスを一生懸命していれば結果が変わっていたかもしれないという後悔もある。 リ ブラジルとの試合が印象深い。後半まではみんなよく戦ったが、3試合のあと高い気温の中での試合だったため、肉体的にも疲労がたまっていた。ゴールを決めようと攻撃を繰り返したがブラジルに逆襲をくらった。 −チェ選手はFIFAのホームページで「朝鮮のロナウド」と紹介され、「ペルーで輝いた未来のスターたち」の中の一人に選ばれるなど、高い評価を得たが。 チェ 「朝鮮のロナウド」と紹介されたのは正直うれしい。でもあまりにも大げさな表現だ。まだまだそのように評価されるレベルにはないが高い評価はうれしい。予選リーグでは3ゴールを挙げ、ベスト8に進出したから、なんとか面目を保ったと思う。評価を裏切らないようもっとがんばりたい。 −世界のサッカーに対して何を感じた?
チョン 選手たちの最初のボールタッチの技術がとても高い。ワンタッチでしっかり自分のボールにするため、ディフェンダーが簡単にボールを奪えない。ブラジルの選手たちは1対1の突破力、キックなどの個人技術が高いため、われわれが2〜3人のディフェンスで囲んでも簡単にボールを奪うことができなかった。他のチームと比較してもブラジルは確実に高い技術を持っている。まだ17歳なので戦術的には貧弱で、意識もまだ低い。ボールさばきのレベルは高いと思うので、相手のディフェンスラインを突破して数的優位で攻撃することができる。 チェ 大会に参加した選手たちは17歳未満というが、みんな肉体的に鍛えられ、高い水準にあるという印象を受けた。準々決勝は、午後7時キックオフなのに気温が30度を超えるなど、今大会は高いスタミナが要求された。優勝したメキシコ、トルコなど、試合が終わる直前まで運動量が落ちないのには驚いた。 −注目するチームと選手は? チェ 優勝したメキシコが印象に残った。目を引いた選手はブラジル19番のセルソ選手。われわれとの試合で後半から出場し、延長戦で決勝ゴールを決められたが、見た目やボールコントロールがブラジルA代表のロナウジーニョ選手に似ていた。 チョン メキシコはディフェンスが強く簡単に点数を奪われない。参考にしなければならない点があった。 −朝鮮のユース世代選手たちは内外で高い評価を得ている。これから朝鮮サッカーの未来を担っていくだろうと期待も大きい。 リ 小さな成果に満足せずこれからも練習に励みたい。 チェ 当面の目標は国家代表になることだ。今大会を通じて自分の弱点、とくに精神的な部分、胆力が不足していると実感した。自分の目標を実現するために練習に専念していきたい。 チョン 大会に参加してみて今後、もっと上を目指そうという目標ができた。技術を高め、朝鮮の名をとどろかせる選手になってみたい。 [朝鮮新報 2005.10.27] |