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〈投稿〉 新報で見つけた友人の名

長期闘病中−がんばれ、昌植くん

 朝鮮新報の記者のみなさんへ。

 読者のために、正しい情報を提供しようと日夜努力されていること、紙面を通じ、感じ入ることができます。本当にご苦労さまです。これからも、読みやすい紙面作りにがんばってください。

 私は日本語版をよく読みます。「それぞれの四季」「投書箱」「取材ノート」などがとくに好きです。それは読者や記者と直接触れ合う場でもあり、また、友人、知人の名前を見つける喜びを感じることができるからでもあります。

 今回も、投書箱(1月11日付)で友人の名前を見つけ、私も書きたくなりました。

 その友人とは、兵庫県の趙永済さんです。彼女の三男・朴昌植くんは交通事故に遭い、今はほとんど寝たきりの生活です。彼女の文によると、病院で10回目の冬を迎えたとあるが、それだけではないのです。実は、彼が初級部2年の夏に最初の事故に遭ったのです。脳を損傷し、長い間意識を失くした息子のために、どうすれば、早く意識が戻るのか、また、意識が戻っても、後遺症の残っている彼のため、どういう訓練をすれば、元の息子の姿に戻せるのかと、毎日、毎日が看護とリハビリとの闘いでした。母親といえども、看護師に勝るとも劣らない姿には、ただただ頭が下がる思いでした。

 オモニの献身的な看護のかいあって、その後彼は入退院を繰り返しながら、体は不自由であっても、学校に通えるようになり、中級部、高級部を無事卒業することができたのです。

 その後、福祉施設のコンビニに勤め出し、やれやれと一安心する間もない頃、またしても事故に遭い、以前損傷した脳をまたしても傷つけられ、今の状態になったのです。

 それからの10年間−。以前の事故からすればゆうに30年近い息子の病との闘いです。その間、女性同盟委員長としての重責を果たしながら、何事にも前向きな彼女の姿には、いつも教えられることばかりの私です。

 民族意識の強い彼女はいつも新報やイオを病院に持ち込み、つきっきりで息子にも読み聞かせています。社会情勢を見誤らないように、日々勉強しているその姿には本当に感心させられます。近くにいてもあまり会うことがないのですが、私たち友人はいつも見守っています。

 そう、もう、10年なんですね。がんばれ、昌植くん。そして趙永済さん。(金笠恵 62 伊丹市在住)

[朝鮮新報 2006.1.29]