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総連 大阪西、西淀川、東淀川支部合同で 同胞福祉協議会発足

今秋までにデイサービスセンター開設

会議では、今後の具体的な事業計画が示された

 大阪・淀川地域同胞福祉協議会発足のための会議が3月24日、西淀川朝鮮会館で行われた。

 会議では、総連中央同胞生活局の李柱成部長のあいさつに続き、総連西淀川支部の金徳範委員長が経過報告を行った。

 金委員長は、在日同胞の100年の歴史と総連の50年の歴史は、1世たちが「無」から「有」を創造して民族教育をはじめとする民族的権利を一つずつ獲得し、守ってきた歴史であると指摘。この歴史には祖国と民族、同胞社会のために、また同胞同士の心をつなげ合わせるために働いてきた活動家たちのさまざまな人間模様が力強く根づいていると述べた。そのうえで、これまでの総連の活動から鑑み、現在の同胞社会を取り巻く環境の下で福祉問題にいっそう力を注ぐことの意義を強調した。

 経過報告に続き、兵庫県西宮市で運営されているデイサービスセンター「アリランはんしん」の康永洙理事長が講演した。

介護事業に積極的に取り組むため、活発な意見交換がなされた

 講演では、「アリランはんしん」開設までの経緯と開設後の運営状況、利用者やスタッフの感動的なエピソードなどが紹介されたほか、淀川地域同胞福祉協議会への熱いメッセージが送られた。

 会議では、これからの事業計画について総連東淀川支部の金龍元委員長が説明した。

 金委員長は、現在同胞高齢者が置かれている状況を、アンケート結果をもとにグラフ化して解説。デイサービス開設までのプロセスと協議会の役割、事務局の設置などとともに約2000万円の資金調達を、同胞の経済状況に合わせて「寄付」「基金」「出資」「寄贈」など、さまざまな形で募集するなどキャッシュフローについての具体的な説明もなされた。

 事業計画の説明に続いて質疑応答が行われた。

 参加者からはさまざまな意見が出されたが、総じて同地域における福祉活動の必要性と、デイサービスをはじめとする介護事業に地域同胞らが積極的に取り組むべきだという意見が多かった。また、実際に日本のデイサービスや訪問介護に従事しているヘルパーからは、同胞高齢者にとっていかに同胞施設が必要なのかについての意見が多く出された。

会議には多くの地域同胞たちが参加した

 会議では、4〜5月を資金調達期間、6〜8月を施設の改修をはじめとする開設準備期間、9〜11月までにデイサービスセンターを開設するという事業計画が満場一致で採択された。

 最後に総連西支部の朴南陽委員長が、同胞福祉活動においては総連が大きな役割を担っており、みんなで知恵を絞って体を動かし、金も出し合って総連だからこそできる同胞福祉事業を行い、他地域の同胞がうらやむようなすばらしい施設を作ろうと訴えた。

 西、西淀川、東淀川の各総連支部委員長と副委員長らは昨年9月に集い、同地域で介護事業に取り組むための意見交換を行い、その後支部委員長らが8回にわたって協議を繰り返し、今年の秋をめどにデイサービスセンター開設のための準備を整えてきた。

 そして、今年に入ってからは、幅広い同胞、有資格者たちとともに総合的な意見交換と情報収集などを行ってきた。【東淀川分局】

[朝鮮新報 2006.4.1]