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待ち遠しい北南鉄道運行

 5月25日に予定されていた北南鉄道試験運行の中止が決まった。北側は24日、双方軍当局の軍事的保障措置が取られていない状況で、試験運行を予定どおり行えないとの立場を南側に伝えた。

 この「突然の中止」に南の報道は、驚きと失望、いらだちを込めながら「北の一方的な通報」だと報じた。

 盧武鉉大統領が5月9日、「(北に対して)条件なしで支援を行う」と表明し、23日には韓明淑首相が「南北首脳会談は現時点で実現するのが最も望ましい」と語るなど、南当局者は融和的発言や希望的観測を次々と述べ、北南和解の雰囲気を作り上げていた。実際、6月からは光州での6.15民族統一大祭典、6.15記念離散家族特別対面、金大中前大統領の訪北など、数々の北南行事が組まれ、さらなる関係の発展が期待されていた。それだけに今回の中止は残念だ。また、この問題で北と南が非難の応酬を続けており、今後の北南関係も心配される。

 ひとつ言えることは、試験運行の中止は「突然」ではなく充分に予想できていたことだ。朝鮮西海上での衝突防止を討議する第4回北南将官級軍事会談(16〜18日)が物別れに終わり、試験運行の前提となる軍事保障措置が取られていなかった。

 北南の鉄道は朝鮮戦争中の1951年6月に途切れた。鉄道、道路連結問題は2000年7月の第1回北南閣僚級会談で話し合われ、03年6月には連結行事が行われたが、まだ実際には運行されていない。軍事問題はとても複雑だが、それが解決されたときが真の和解だと言える。(姜)

[朝鮮新報 2006.5.31]