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「6.15に感謝をこめて」

 今日から光州で6.15民族統一大祝典が始まった。

 6.15北南共同宣言が発表された6月から8月にかけて北南行事が目白押しだ。高まる統一ムードに、記者の気持ちも自然に高ぶっていく。

 それには一つ理由がある。毎年6月15日に届く1通の手紙だ。送り主は南に住む友人。彼女とは今から6年前の2000年6月15日に出会った。

 北と南の首脳同士の対面によって共同宣言が生まれた歴史的な日、当時、私はチマ・チョゴリを着た朝高生で、彼女は南の留学生だった。歴史的なその日、いつもと変わらず部活を終え帰途についた。電車の中で、一人の女性が「今日は本当にパンガウォヨ(うれしい)」と話しかけてきた。口調からすぐに南から来た人だとわかった。

 彼女によると、それまでもチマ・チョゴリを着た朝高生を見かけては気になっていたが、なかなか話しかける勇気がなかったそうだ。でも、「歴史的な」その日ばかりはどうしても声をかけたかったという。とてもうれしかった。

 まもなく帰国した彼女から、1年後の6月15日に手紙が届いた。それから毎年、この日に手紙をやりとりする「習慣」が続いている。

 内容は互いの近況を伝える一般的なものだが、彼女はあの日を機に北南関係について関心を持つようになったという。

 そんな彼女からの手紙の書き出しはいつも決まっている。

 「2人を会わせてくれた6.15という日に感謝をこめて」。(陽)

[朝鮮新報 2006.6.13]