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民団中央は「5.17共同声明」の「白紙撤回」言明取り消しを 総連中央 李沂碩副議長の談話

 民団中央は7月6日、「総連、民団5.17共同声明」を「白紙撤回」すると一方的に内外に言明した。

 「5.17共同声明」は、総連中央と民団中央の代表による正式な会談において、両団体間の長期にわたる反目と対立を和解と和合へと確固として転換させることを合意し、両組織の責任者が署名した歴史的な文献である。

 「5.17共同声明」に共に署名した総連側に何ら事前協議もなく「白紙撤回」を内外に公言したことは、組織としての初歩的な常識と道理すら欠くことと言わざるをえない。「5.17共同声明」には、「わが民族同士」の理念にしたがって北と南の当局と内外の全ての同胞が民族大団結をはかっていく6.15統一時代の民族史の流れに、総連と民団が共に合流していく愛族愛国の意志が貫かれている。

 また共同声明は、苦難にみちた異国の地で同胞同士が反目したり、対立したりすることなく、団結した同胞社会を築いてむつまじく暮らしていくことを8.15解放後60余年にわたって切に望んできた在日同胞の念願と意向をこめているがゆえに、各界各層の多くの同胞がかくも喜び、熱狂的に歓迎し、北と南、海外同胞も惜しみない支持と祝賀を寄せてくれた。

 とりわけ、同胞社会で圧倒的多数を占める新しい世代の同胞が21世紀、祖国の統一繁栄のための偉業にたのもしい主役としてたずさわることができる新たな希望と抱負を与えてくれたとして、共同声明の履行に大きな期待を示している。

 私たち総連は、同胞の誇りにみち安定した生活と次世代の明るい未来のためにはたすべき責任を深く肝に銘じ、「5.17共同声明」の理念と合意事項の履行のために意見の相違より和合を重視し誠意と努力をつくしてきた。

 しかるに民団では、共同声明の発表後幾日もたたないうちに同胞を無視した内部権力争いに明け暮れた。その過程で、反統一守旧勢力が「5.17共同声明」を破たんさせようと破廉恥に振る舞い、民団内部に大混乱をもたらしていることは広く世間が知る事である。

 そればかりか、民団がわが国において自衛的措置として行われた正常な軍事訓練であるミサイル発射と「5.17共同声明」を無理やり結びつけ、「白紙撤回」のための理にかなわない口実にしたてたということはあまりにも明白である。

 「5.17共同声明」の「白紙撤回」劇は、わが民族史の流れに逆行し、在日同胞社会の和解と和合を求める同胞に対する許しがたい背信であり、挑戦である。

 民団中央は「総連、民団5.17共同声明」に対する不当な「白紙撤回」言明を直ちに取り消すべきである。

 私たちは、民団が民族史の要求と全ての同胞の志向を踏みにじる時代錯誤的な古い観念を捨て民族団体、同胞団体としての使命を果たすことを願うものである。

2006年7月8日

[朝鮮新報 2006.7.11]