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統一教育

 先月14日から17日まで光州で行われた「民族統一大祝典」を取材中のこと。北と南の共同教授案を用いて、北の教師が南の学校で授業を行うと聞き、当初の取材予定を変更、市内にある武珍中学校に足を運んだ。

 「南北共同授業」と銘打たれたこの企画。教授案を共同作成し、共同宣言発表6周年にあわせ統一に関する授業を互いに同時期に実施しようというもの。南では12日から17日まで各地の学校でいっせいに行われた。

 実際には教授案共同作成は実現せず、北の教育関係者による授業参観の形がとられたが、北南交流事業の進展など共同宣言の意義を教える授業は、反共教育を是としていた時代からすると隔世の感があった。

 南では、「反共」の枠組から逸脱した北や統一に関する教育は「容共」行為として処罰の対象になった。「歪んだ教育が同族を敵視する社会的風潮を再生産し続けた」と、市内の中学校に勤める全国教職員労働組合(全教組)所属の20代女性教員は話していた。

 授業が終わり取材陣の撤収した2年4組の教室は、授業中の緊張した雰囲気から一変、生徒らの話し声で騒がしい。初めて見た北の人びとについて興味津々、あれこれと話し合う彼らの目は輝いていた。共同宣言発表の前年に入学した彼らは「6.15時代」の申し子だ。

 共同授業はもちろん、修学旅行やホームステイなど、北南教育関係者が語る夢の実現はそう遠い未来の話ではないはずだ。(相)

[朝鮮新報 2006.7.12]