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「つながり」を求める

 SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)が今、若者を中心に空前のブームだ。顔を会わさなくとも、インターネット上で毎日更新される「友だち」の日記などを確認しあう。それで近況を知らせあい、つながりを保つ。趣味や嗜好など、共通性が大切にされている。こうしたネットワークは、今の時代を反映したものか。はたまたつながりの「手段」が昔と今で変わっただけのことか。

 在日同胞がいつの時代も必然としてきた、大切なつながり。それは在日同胞が指針としてきたものでもある。苦しみと繁栄を共有した仲間のつながりは、なによりも肝要と言える。

 学齢前、入園前のオモニらによるオリニサークルでもそのことが垣間見える。サークルは全国各地で盛り上がりを見せ、本紙でもその一端を紹介してきたが、その存在は、子育てに悩むオモニらが「つながり」を求めている表れである。

 女性同盟練馬支部子女部長の鄭成姫さんが、同支部のオリニサークル「チャララ会」で自らの経験を回顧した言葉は、さまざまな悩みをもつ切実な同胞女性の心情を表していた。

 「とにかく在日のオンマたちと会いたい。そんな一心でした」

 地方出身である鄭さんの言葉の節々に、在日同胞の「本音」を垣間見たようだった。

 同胞が老若男女を問わず「つながり」を今日も求め続けている。同胞の声なき声を、どこまでも追い続けたい。(東)

[朝鮮新報 2006.9.16]