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10.1感動秘話

 10月1日に大阪で行われた中等教育実施60周年記念在日同胞大祝典は多くの人で賑わった。雨の中でも一生懸命、歌い踊る生徒たち、学校運営のためにと声を張り上げ売店に立つアボジ、オモニたち、傘もささずに来場者の案内や行事運営を取り仕切る活動家たち。その姿に誰もが胸を打たれたことだろう。

 本紙でも大きく報道したが、祝典を影で支えた人たちの舞台裏の感動秘話は伝えきれていない。

 雨が降り注ぐ中、園児たちが濡れないようにと、歌舞団団員らがブルーシートを持って雨よけになり、歌を歌う園児たちを守った光景は強く印象に残った。

 会場には生徒たちの絵画587点も展示されたが、関係者らは前日に一枚一枚手作業で丁寧にビニールで覆い展示した。商工会の若い職員らは周辺警備を担当。会場の様子を一度も見ることができずに水道管を守り続けた職員もいた。

 当日は近畿の地域朝青員や留学同の学生、朝大生らもスタッフとして参加。会場で同胞らの案内や掃除など地味ながら必要不可欠な重責をはたした。若者が高齢者の手をとり席まで案内する姿、テーブルやイスを何度も拭いて来客を待つ姿は、同胞だけでなく日本人の心も打った。筆者に傘を提供してくれた朝青員もいた。

 在日同胞にとって厳しい情勢が続く中、多くの同胞が「感動の連続」に心を癒され励まされた。秋になり各地で学校創立記念行事が行われている。心のアンテナを張り巡らせ、多くの「感動」を受信し伝えようと思う。(泰)

[朝鮮新報 2006.10.30]