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「朝・日(日・朝)青年たちの主張」(発言要旨)

「未完成の地図」

 社会において作られている「朝鮮人」のイメージと私が付き合っている「朝鮮人」の実像は違う。偏見ばかりがふくらむ状況を変えたいと思い、この活動を続けてきた。私たち大学生が日朝関係での負のスパイラルに「おかしいんじゃないか?」と声を上げたい。自分が感じたことには、これからもとんがり続けたい。(早稲田大学の学生)

「真の共生社会構築と朝・日大学生の役割」

 次代の担い手である私たちには、朝・日両国間における過去の懸案事項と向き合い、解決し、未来を切り開いていく権利と責任がある。互いがわかり合うことは、いずれ来るであろう私たちの輝ける未来のための糧となり礎となる。今しかできないことがある。「真の共生社会」を築くために今、ともに新たな一歩を踏み出していこう。(朝鮮大学校の趙勝史さん)

「『日本人』−『在日』関係について」

 「在日」「日本人」であると同時に女であったり男であったりする。自分の属する集団をほかの集団と比較しながら相対的に見ることは、多様なカテゴリーに縛られずにさまざまな問題について考えることになる。ネットワークの活動を通じて、誰かの価値判断を鵜呑みにせず、十分調べ考えるプロセスに挑戦していきたい。私たちは在日の過去と直接的、間接的関係を持っているから。(早稲田大学の星野博美さん)

「朝・日大学生友好ネットワークの意義」

 ネットワークが結成され、私がここで何をすべきか考えるようになった。教科書で正しい歴史を習っていなかった日本の大学生が私たちの声を真剣に聞き、考えている。私たち大学生は出会って話し合える。本気でぶつかり合える。朝・日の壁を乗り越え、真の共生社会を作りたい。これからの歴史をともに創ってみませんか。(朝鮮大学校の金明玉さん)

「1年の力」

 日本人の友だちや家族が在日コリアンや朝鮮について、裏づけもない適当な発言をすると「だけどさ〜、でもね〜」と反論するようになった。話すほどに「日本」を感じたし、朝大生の考えを聞くたびに、自分なりの考えを出すことが楽しくなった。私自身、少しずつ変わってきた。私がおばさんになるころ、朝鮮の人が日本に遊びに来る、また日本の人が朝鮮舞踊を習っている、そんな社会になっていることを願っている。(津田塾大学の鎌田あゆみさん)

「あなたはそのときどうしますか? −誰かの『声』を聞いたとき−」

 朝大生は在日1世、2世の「思い」を、「声」を彼、彼女らに代わって発信し、その歴史を「現在」の問題として常に自分自身に問いかけながら行動し、日本の大学生はその「思い」や「声」から逃げず、受け入れ、なにかしらのアクションを起こしていくべきだと思う。私はこれからも、この日本で、在日朝鮮人として生きていく。人間、そして女性としての尊厳の回復と正義の実現を求める元「従軍慰安婦」のハルモニたちの遠くから聞こえる声に耳を澄ましながら。(朝鮮大学校の金優綺さん)

[朝鮮新報 2006.11.27]