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南の記者が見た日本と在日社会

 中等教育実施60周年記念在日同胞大祝典(10月1日)に続いて、朝鮮大学校創立50周年記念行事(11月4、5日)などを取材するためソウルから知り合いの記者が来た。本紙と提携している月刊誌「民族21」の記者らだ。

 初来日もいれば、数回目の者もおりまちまちの5人。しかし彼らは一様に、今回の来日の第一印象について、テレビの「北朝鮮報道」と述べていた。短い滞在期間にもかかわらず、偏見に満ちてくり返される執拗な報道にうんざりしたと。この時期は朝鮮の核実験の直後だっただけに、日本のテレビでは拉致問題や脱北者の「証言」に基づいた反北朝鮮番組がとくに氾濫していた。

 筆者が、このような社会風潮のなか、朝鮮新報社のある朝鮮出版会館にも右翼が押しかけて騒動をくり返したことや、各地の 総連機関でも破壊、テロ事件が起き、朝鮮学校生徒らに対する嫌がらせが後を絶たないと説明すると、みんな憤っていた。だから、このような状況下で総連の行事が成功裏に行えるのかという「疑念」も抱いていたという。しかし、朝鮮大学校に集まった人の多さと活気に驚いたという。

 行事を取材した南の記者らは、団結の力で困難を乗り越えながら同胞社会を守り、民族性を継承していく在日同胞らのパワーを実感したようだった。とくに、代を継いで 総連組織を発展させていくという学生らの決意の言葉に深く感銘していたようだ。それは、「民族21」誌12月号掲載の特集記事からもよく伝わってきた。(姜)

[朝鮮新報 2006.11.28]