紹介ブックレット 「福岡高裁の違法判決は破棄されねばならない」 |
熊本朝鮮会館の固定資産税減免は正当な措置 内外の注目の中、熊本朝鮮会館に対する固定資産税減免措置が適法か否かの審判が、最高裁で下されようとしている(2月15日、熊本市が福岡高裁判決を不服として、最高裁へ上告)。 この裁判の発端は、「拉致事件」を契機に「救う会熊本」が朝鮮総聯に対する予断と偏見のもと、熊本市による朝鮮会館施設への減免措置の取り消しを求めたことにある。それは、石原東京都知事が2期目に入って、突如何ら合理的な理由もないまま、美濃部都政以来約40年間続いてきた朝鮮総聯中央本部会館への固定資産税減免を取り消し、不当に課税したことと黒い伏線で繋がっている。 日本の税法学の権威である北野弘久・日本大学名誉教授は、熊本市が「法の論理」にもとづいて朝鮮会館の「公益性をもった在外公館的役割」を認め、減免してきたことは当然のことである、福岡高裁の「判決」は政治的偏見にみちた「結論ありきの判決」であり、「日本国の恥」である、と鋭く指摘している。 タイムリーに出版された今回のブックレットには、北野教授の論文「熊本朝鮮会館に対する固定資産税等の免除を違法とした福岡高裁判決批判−税法学的には誤りの判決−」(『税経新報』2006年3月号)、床井茂弁護士(在日朝鮮人・人権セミナー実行委員長)をはじめ東京弁護団の意見書、熊本朝鮮会館問題を考える市民の会の申し入れ書等、関連資料と日誌がコンパクトにまとめられている。(在日朝鮮人・人権セミナー編発行 A6判 88ページ) [朝鮮新報 2006.4.27] |