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朝鮮大学校入学式 新入生の声 「すてきな先生になりたい」

それぞれの想い胸に大学生活スタート

入学式で決意表明する新入生(講堂)

 在日同胞社会の未来を担う朝鮮大学校の新入生には、同胞たちの熱い期待がかけられている。在学期間、専門知識に精通し、統一祖国と日本、国際社会の舞台で幅広く活躍する人材としての準備を進めていこうと新入生たちは決意を新たにした。10日に行われた入学式で彼らの抱負と学父母たちの期待の声を聞いた。(文=金潤順、安愛麗、李東浩記者、写真=文光善記者)

 政治経済学部に入学した康成寿さん(愛知朝高出身)。アボジの康哲Gさん(51)も同学部の19期卒業生だ。アボジから「第一に勉強をしっかりやって、友人と同胞社会からたくさん学べ」と活を入れられた。卒業後、朝青活動家志望の成寿さんは、「ウリハッキョの生徒数が少なくなっている中、自分が専門知識を身につけ、在日同胞社会の役に立てるようがんばりたい。そして朝大で祖国についてしっかり学びたい」と決意を語った。

家族らと記念撮影

 短期学部に入学した韓美瑛さん(青森県出身)は、日本の高校からの編入生。朝大という環境の変化になじめず、さっそくオモニの顔を見るなり不安気に涙ぐんでいた。美瑛さんのオモニは、「2年間というのは長い人生の中では短いけど、いろいろと学んでほしい。日本人の中で生きてきた娘だが、朝大で民族の自負心とウリマルを勉強し、トンムをたくさん作って『チョソンサラム』であることを実感してほしい」と期待を込めた。

 3人兄弟の末っ子、梁鐘賢さん(神奈川朝高出身)を兄弟の中で初めて朝大に入学させ、この日初めて朝大を訪れたというオモニの姜淳子さん(46)は、経営学部の寄宿舎を見て「思ったよりきれいですね」と言いながら、今年、朝大が基金を募り図書館、研究棟などの「施設現代化」事業を行うことに対して共感を示していた。

 黄満雄さん(48)の息子、黄光守さん(東京朝高出身)は新潟県出身。12年間、親元を離れ生活してきた。経営学部に入学し、さらに4年間の寮生活を始める。満雄さんは、「息子も娘も父母ではなく、ウリハッキョに育てられた。チョソンサラムとして民族の心をしっかりと持って、4年間がんばってほしい」と語った。

 兄弟3人が朝大在学中の金麗美さん(大阪朝高出身)は文学歴史学部語文学科に入学した。「私たちの歴史とウリマルを習い、豊かな知識を身につけ、卒業後に生かしたい」と抱負を語った。

新たな大学生活に胸ふくらむ

 教育学部に入学した教員志望の韓愛理さん(東京朝高出身)は、「未来を担う子どもたちに民族の心と多くの知識を与えられるよう、充実した大学生活を送り、自分自身も鍛えたい」と語る。初めて朝鮮大学校に娘を送るオモニの尹崎子さん(46)は「すてきな先生になれるよう、大学生活を有意義に過ごし、団体生活の中で学び、成長してほしい」と話した。一方、アボジの韓正治さん(47)は「娘がいなくなるのは正直寂しいが、埼玉初中時代の憧れの先生のように立派に成長して帰ってきてくれたら」と語っていた。

 ボクシングのスポーツ推薦で入学した安昌祜さん(大阪朝高出身)は、「朝大ボクシング部に注目して応援してくれている同胞らの期待に応えたい。目標は関東大学リーグ1部昇格。先輩たちは練習熱心だし技術も高いが、何よりも人間性がすばらしい。自分も4年間で先輩たちのようになりたい」と語った。

 創立50周年迎えた朝大で、今年も新入生たちは新たなスタートを切った。学父母たちの期待を胸に、充実した大学生活を送ってもらいたい。

[朝鮮新報 2006.4.14]