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〈60周年を迎えた朝鮮学校の現場から〉 東京第5初中、「ウリハッキョ、子どもの未来守る」

 東京朝鮮第5初中級学校は今年、創立60周年を迎えた。60年前の4月8日、45人の生徒で始まった向島国語講習所開校日が同校の創立記念日。4月30日に行われた記念祝典には、創立当初から同校にゆかりのある1世同胞はじめ歴代校長と教育会役員、学父母、卒業生ら800余人が集い「還暦」を祝った。また、80余人の墨田、葛飾、江戸川の都議、市議会議員ら日本人士らも祝典に参加した。

固守、発展の60年

記念式典(4月30日)

 祖国解放後、同胞らは帰国のため、また異国の地で生まれた子どもたちに民族の自覚を持たせるため、同校学区域に数カ所の国語講習所を設立し朝鮮語を教えた。子どもたちは日本の小学校の一室、同胞宅などで朝鮮語を習った。

 60年間、在日1世の想いを胸に刻んで同胞みなが力を合わせて、血と汗と涙でウリハッキョを固守し、発展を支えてきた。同校で民族の心を育んだ生徒はこれまで初級部2809人、中級部1845人に達する。

 同校では、国際化、情報化、少子高齢化が進む昨今、他民族の尊厳と文化を大切にし、互いに認め合う心、幅広い視野と国際感覚を持つ子どもを育てていくことを教育の目標に掲げている。

ハッキョ支える同胞ら

歌を披露する「オーガッピョル」のメンバー

 ハッキョのため地域同胞らは全てを投げ出してきた。

 墨田地域では、新入生がいる家々を回り13年連続で新入生受け入れ目標を100%達成したことがあり、ここ2年間でも目標をやり遂げた。葛飾地域では、堀切南分会、立石分会が30年近く行ってきたオモニたちの手作りキムチ販売の収益で、スクールバスが寄贈され、トイレ工事など教育環境改善がなされてきた。とくに立石分会には、月1回のキムチ作りと販売の伝統が受け継がれている。江戸川地域では、民団同胞らも網羅した親睦会、餅、キムチ販売などで得た利得金でスクールバス、コンピュータなどを寄贈した。

 60年間、地域同胞の変わらない愛校精神は今、若い世代に脈々と息づいている。最近では3地域の朝青員らの組織「オーガッピョル」も発足した。

受け継がれる「想い」

 記念祝典当日、「還暦」を祝して歌、踊りを披露する子どもたちの姿に同胞らが寄せた想いを尋ねた。

 女性同盟江戸川支部の尹貞淑顧問(75)は、日本学校出身。4人の子どもを同校に送り、苦労もしたが民族教育を守ってきたことが自慢であると誇らしげに語る。「若いアボジ、オモニらが私たちの代を受け継いで民族教育を守っている。どれほどうれしいことか」と感慨深げだ。

 同校15期卒業生の鄭東晧教育会総務部長(非専従、44)は、「各種資格取得の奨励など、子どもたちが国際人として活躍するための土台を築きたい」と語りながら「ウリハッキョと子どもの未来を守ることは親として当然である。1世の想いを次代に伝えるのはわれわれの責務だから」と話していた。

 日本学校との交流も盛んな同校。今後の愛校活動が注目される。(李東浩記者)

[朝鮮新報 2006.5.13]