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民和協と慶尚南道、今年初めて農業協力事業の覚書締結

 インターネットサイト「統一ニュース」などによると、北側民族和解協議会(民和協)と慶尚南道が稲育苗工場建設と野菜ビニール温室建立など北南農業協力事業のための合意覚書を11日締結したことが明らかになった。地方自治体の中で北側と交流協力合意書を締結したのは、今年に入って慶尚南道が最初。

 合意覚書は基本合意書と付属合意書で構成されており、基本合意書には「歴史的な6.15共同宣言の精神に合致するよう、双方が南北農業協力事業のために努力しなければならないとの内容とともに、協力事業の対象地域を平壌市江南郡に定めた」と慶尚南道側は伝えている。

 具体的な事業内容が記されている付属合意書では、「稲育苗工場建設と野菜ビニール温室をともに建立することで合意し、育苗された稲の田植えのために田植え機を250〜300台規模で供給し、北側の農法を支援することにした」とされていると道側は付け加えた。

 基本合意書の締結には、北側のチョン・ドッキ民和協副会長、慶尚南道の李柱榮・政務副知事、南の民間団体「わが民族助け合い運動本部」のリ・ヨンソン事務総長が参加した。

 合意書締結式は11日、開城市で行われた。

 今回の協力事業の中にはイチゴの育苗生産も含まれているが、これと関連して慶尚南道側は「北側の低い気温を利用して無ビールスのイチゴ苗を生産し、その苗種を南側に持ってこられるルートを切り開いたことに大きな意義がある」として、「南北間の農業部門の条件を利用して相互協力事業として発展させていく契機を整えた」と評価した。

 慶尚南道関係者は「イチゴ育苗事業は相互が利益を追求できることから、農業協力事業の望ましいモデルになるだろう」と展望を示した。

 慶尚南道側は今後、南北協力基金を利用して今回の合意事業を推進する予定で、「実質的な事業推進窓口は慶南統一農業協力会になると思う」と指摘しながら、「稲育苗工場と野菜ビニール温室の着工式、田植え機伝達式のため道訪北代表団が2月末から3月初めに平壌市江南郡を訪問する予定」であることを明らかにした。

 今回の合意書締結に先立ち、双方は昨年11月5〜8日に平壌でこの協力事業について議論した。12月26〜27日には中国の瀋陽で実務接触を行った。

[朝鮮新報 2006.1.14]