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〈論調〉 朝・日関係解決の根本は過去の清算

 最近、中国の北京で朝・日政府間接触が行われ、一連の合意がなされた。

 この結果、いっそう悪化している朝・日関係問題を両国人民の共通の利益と新世紀の要求に合わせて解決できる一定の展望が開かれた。これは、平和と和解、協力へ進む時代の流れに合致する肯定的な事態の発展であると言える。

 しかし、安倍内閣官房長官は、「拉致問題」の解決なくして朝・日国交正常化はないというのが政府の見解などと言いながら、誰かの「誠意ある対応」をうんぬんした。この言葉を聞くと、朝・日関係問題の解決における根本があたかも「拉致問題」であるかのような印象を受ける。

 朝・日関係が根本的に悪化し始めたのは、日本がわが国を侵略し出した時からである。

 日本は歴史的犯罪行為について敗北60年が過ぎたこんにちまで、朝鮮人民に謝罪と補償を行っておらず、犯罪の責任を回避している。

 ところがこんにち、日本はあたかも関係悪化の責任がわれわれにあるかのように罪過を転嫁しようとしている。

 今回、安倍がまたしても朝・日関係問題解決の根本をわい曲したのは、自分の不純な政治目的を達成するためである。自身の政治的人気を上げ、権力野望を満たすために安倍は、国家間の関係樹立に関連する重大事項まで犠牲にしようとしている。さらには、過去の清算に関する日本の法的、道徳的責任まで否定することにより、究極的には国家の今後の利益まで侵害している。

 この機会に、日本に明白にしておくことがある。

 朝・日関係問題の解決において根本の根本は、「拉致問題」ではなく日本の過去の清算である。(民主朝鮮2日付論評)

[朝鮮新報 2006.1.15]