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朝鮮政府、政党、団体合同会議 3大愛国運動展開を呼びかけ 自主統一、反戦平和、民族大団結

 【平壌発=金志永、姜イルク記者】統一実現において新たな転換を起こすための対策を討議する朝鮮政府、政党、団体合同会議が1月26日、平壌の人民文化宮殿で開かれた。会議では自主統一、反戦平和、民族大団結の3大愛国運動を繰り広げるための問題を話し合い、この運動に北南、海外の人々が積極的に参加するよう呼びかけるアピールが発表された。

人民文化宮殿で開かれた合同会議(1月26日)

 会議では最高人民会議常任委員会の楊亨燮副委員長が報告した。楊副委員長は、昨年が自主統一実現で根本的転換を起こした意義深い年であった点を強調し、▼民族自主、反戦平和、統一愛国の3大共助の実現▼民族統一大祝典の平壌・ソウル開催をはじめとする接触、協力、交流の活性化▼6.15民族共同委員会の結成と「わが民族同士の日」(6月15日)制定−などの一連の出来事を例としてあげた。

 そのうえで、「わが民族同士」が自主統一に向けた民族共同の思想精神的原動力であるとするなら、3大愛国運動はその理念を具現するための行動綱領だと、その意義を強調した。

 アピールは、6.15北南共同宣言6周年に際し、北と南、海外の政党、団体代表らとともに当局が参加する統一大祝典を開くことを提案した。

米国の支配と干渉終結を

 【解説】3大愛国運動に関しては、すでに労働新聞など3紙の元旦共同社説で明らかにされていた。今回の会議ではその実行に向けた対策が討議され、具体的な課題が示された。その課題を反映したのが全同胞に送るアピールだ。

 昨年の第4回6者会談第2ラウンドで「9.19共同声明」が発表されたものの、同声明履行は遅々として進まない。逆に、対朝鮮金融制裁によって会談の再開自体も予断を許さない。共同声明発表によって回避された「第二の核危機」も不安定な状況が続いている。

 そんな中、朝鮮半島で戦争の危機を回避し、民族の自主的な力で統一を実現するための運動に参加するよう呼びかけたのが今回の会議だ。アピールでは、▼米国の支配と干渉の終結▼同族を威嚇する武力増強と戦争演習の中止▼駐韓米軍の撤収▼親米保守勢力の執権企図阻止▼民族大団結の障害物である「国家保安法」の廃止−を課題として提起した。

 共同社説では、北南共同宣言が採択された6月15日を「わが民族同士の日」として記念すべきだと強調した。その方法として、今回の会議で統一大祝典開催を呼びかけたものといえる。昨年、平壌とソウルで交互に行われた統一祝典に北南の当局者たちが参加し、「第2の6.15時代」が到来した。その流れをいっそう発展させ、自主的平和統一の道を近づけようというのが、提案の狙いだといえる。(文聖姫記者)

全同胞に送るアピール(要旨)

 昨年、わが同胞は内外の挑戦を「わが民族同士」の力で果敢に克服し自主統一の大きな一歩を踏み出した。

 6月の平壌祝典の場で灯された統一の烽火はソウル祝典場へと引き継がれ、同胞たちの胸中には統一愛国の熱い炎が燃え上がった。

 歴史の広場と広場で全同胞は手をつなぎ合い、当局と民間も一つの隊列を成した。

 今となってはいかなる力も自主統一へと進む民族の進軍を妨げることはできず、逆戻りさせることもできない。

 しかし、統一の道はまだ遠く険しい。

 外勢は依然としてわが民族の統一を妨げている。

 外勢のために味わっている民族分裂の苦痛に加え、戦争の災難まで降りかかろうとしている。

 はたして、わが民族はいつまで分裂の痛みと戦争の危険の中で暮らさなければならないのか。

 われわれは悲劇の民族史を終わらせねばならない。

 今年、祖国統一偉業遂行で新たな転換を起こすためには、全民族が自主統一、反戦平和、民族大団結の3大愛国運動を力強く繰り広げなければならない。

 1、全民族的範囲で自主統一運動を力強く展開しよう。

 自主統一運動における基本は「わが民族同士」の旗を高く掲げることだ。

 北と南、海外が一堂に会し、北南共同宣言が採択された6月15日を「わが民族同士の日」として盛大に記念し民族の統一意志と気概をとどろかせよう。

 2、反戦平和運動を力強く繰り広げ、祖国の空を永遠に澄んだ青空にしよう。

 同族を威嚇する武力増強と北侵戦争演習は、無条件中止されねばならない。

 朝鮮半島から米軍を撤収させるためのたたかいの炎をいっそう強く灯そう。

 3、全民族の大団結を実現し祖国統一の歴史的偉業を早めよう。

 今年を「3大愛国運動の年」と定め、その実現のためのたたかいに全同胞が総決起するよう訴える。

 北と南、海外の政党、団体代表らとともに当局が参加する民族共同の統一大祝典を6.15共同宣言発表6周年に際して盛大に開催することを提案する。

[朝鮮新報 2006.1.31]