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朝鮮中央通信 米が遮断奉上げれば「6者」再会 金融制裁解除改めて要求

 平壌25日発朝鮮中央通信は、バーシュボウ駐南朝鮮米国大使が6者会談が核問題だけでなく朝米関係正常化問題も討議することになっているので、「偽造紙幣」に関する非常設協議体を設けようという北朝鮮の提案なども、この会談の枠内で論議すべきだと述べたことについて論評した。

 論評は、「米国の主張は自国の黒い正体を覆い隠し、対話の相手に危害を加えるための小細工にすぎない」と主張し、次のように指摘した。

 金融制裁をいっそう強化して6者会談が開かれないようにし、金融制裁で朝鮮を崩壊させようとするのが米国の下心だ。

 朝鮮は「偽造紙幣」問題と関連した米国の金融制裁が6者会談の再開を阻んでいる現実を十分に考慮し、朝米ニューヨーク実務会談でこの問題を解決するための提案を示した。

 しかし、ブッシュ政権は会談後、「制裁の効果」をけん伝して朝鮮の誠意ある提案をすべて拒否した。

 その延長として、「国家安保戦略」に「必要なすべての措置を引き続き講じる」と書きこみ、朝鮮に対する金融制裁を国策として定式化した。

 米国が6者会談を中断させた主な原因である金融制裁を解除せず、会談の場でその問題を論議しようとするのは結局、朝鮮に会談遅延の責任を転嫁するためである。

 米国が真に朝米関係改善の勇断をもって6者会談の再開を望むなら、会談の再開についてうんぬんする前に、会談を阻んだ金融制裁から解除すればすむことだ。

 米国は金融制裁を解除しようとしないばかりか、6者会談の速やかな再開も望んでいない。

 イラクとイラン問題、「核拡散防止」戦略の総破たんなど、さまざまな頭痛の種と自己矛盾を抱えている米国が、6者会談に臨むはずがないと国際世論は見ている。

 第4回6者会談後、途方もない問題を次々と取り上げて会談の前に人為的な難関を生じさせたのは米国だ。

 したがって、米国が遮断棒を上げれば会談は開かれる。(朝鮮通信)

 【注】朝鮮半島の核問題を話し合う6者会談南側首席代表の千英宇・外交通商部外交政策室長は24日、滞在先のワシントンで、6者会談が再開された場合、韓米が9.19共同声明に含まれる議題別会議を構成、運営する方案を検討していると述べた。とくに朝米関係正常化交渉の席上で「偽造紙幣」問題を論議できると語った。バーシュボウ大使の発言もこれと一脈通じる。千首席代表は23、24の両日、6者会談米側首席代表のヒル国務省次官補らと会談した。

[朝鮮新報 2006.3.31]