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李鍾奭統一部長官 開城工団初訪問 「米人権特使発言にくさび」

「南北の利益のため生産止めない」

 李鍾奭統一部長官は9日、就任後初めて開城工業団地を訪れた。この訪問をめぐっては、南のマスコミなどが「レフコウィッツ北朝鮮人権特使の開城工団非難発言に楔を打った」(9日発統一ニュース)と評価されている。

 統一ニュース(9日)によると、李鍾奭統一部長官は9日午前10時に開城鉱業地区管理委員会を訪れ、「朝鮮半島情勢にいかなる変化があろうとも、南と北は共同の利益のために開城工団開発と開城工団を通じた生産を止めない」と明らかにした。

 また、「開城工団第1段階開発を請け負っている主管部署の長官として、どんな難関があっても必ず成就させる」として、「政府がやらなければならないことがあれば躊躇なく行う」との意志を表明した。

 また、「南と北の平和と協力に対する声が東北アジアの平和の震源地となるよう努力してほしい」と参加者にアピールした。

 李長官の開城訪問は第1段階の分譲を前に現状を点検することと、工団に入っている企業の状況を把握するためのもの。「レフコウィッツ特使の開城工団発言直後に推進されたものとして注目される。とくに、長官の発言は今回の訪問が単純な『視察』ではなく、開城工団の問題を北の人権問題と結びつけようとする米国内の一部の動きに狙いを定めたものとの解釈が可能」だと統一ニュースは指摘した。

 レフコウィッツ特使は4月28日、米ウォールストリート・ジャーナルへの寄稿文で、「北の政権を支える資金源」として開城工団を名指しし賃金の支出、労働条件などの事業の透明性を問題視した。

 このような特使の発言を意識してか、統一ニュースによると、李長官は北の従業員が働く現場だけでなく食堂や休憩室、シャワー室までいちいち見て回った。大手服飾メーカーで開城に工場を持つ(株)ShinWonでは、食堂に並べられた従業員用の水餃子を試食した。

 一方、子男山ホテルでの昼食会で発言した(開城工団)進出企業代表者会議会長を務める潟鴻}ンソンの金基文会長は、レフコウィッツ特使の発言について、「進出企業は怒っている」と、工団内部の雰囲気を伝えた。

 現在、開城工団モデル団地には全15社が進出しており、このうち11社が製品を生産している。7月には残りの4社も生産に入る予定。北側の従業員の数は6859人。

[朝鮮新報 2006.5.11]