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〈論調〉 北南関係はより高い段階へ

 6.15共同宣言の発表以降、北と南は共同宣言に基づいて和解と団結を実現し、統一に有利な雰囲気をつくるため努力してきた。この過程に北南関係が和解と協力の方向に発展した。

 こんにちの北南関係は当然、時代の要請と同胞の志向に応じてより高い段階に発展しなければならない。しかし、現在、北南関係は決して順調ではなく、当然の発展水準に達していない。事実上、北南対話で多くの合意が遂げられ、実践的行動も伴ったが、民族の統一のために、北南関係の発展のために根本的意義を持つ措置はいまだに取られていない。

 3月、南朝鮮当局は米国と共に朝鮮に対する連合戦時増援演習とフォールイーグル合同軍事演習を行ったことで北南対話を断絶させた。このような現実は、北南関係が信頼と和解の高い段階にまだ達していないことを示している。

 現在、米国は反朝鮮騒動で6者会談の再開を妨げ朝鮮半島の軍事的対決と緊張状態を極度に激化させている。外部勢力によって北侵核戦争の危険が高まっているこんにちの情勢のもとで北と南は、民族の運命を守り共同の繁栄を遂げるため古い対決観念を大胆に払拭し、実践的措置で関係改善を積極的に図らなければならない。

 北と南が6.15共同宣言の精神にのっとって相手の思想と体制を認め、尊重し、そのための実践的措置を取るのは北南関係を根本的に改善、発展させるための現実的方途である。

 互いに交流だけを行えばおのずと信頼が醸成されるというのは、本質に背を向けることである。北南関係発展の障害要因の一つは、異なる思想と体制から生じた意識問題と、それによる法律的、制度的問題にある。このような状況のもとで現実を認め、双方の思想と体制を尊重するのが北南関係を発展させることのできる正しい処方となる。

 南朝鮮ではいまだに連北和解、連北統一を主張する各界の進歩的団体と人士の愛国活動が法律上「利敵行為」となって著しく抑制され、弾圧されている。自分の信念に基づき北を称える行動も許されていない。このような傾向を生む行為は北南間の誤解と不信を助長させる根源、北南関係の根本的改善と民族的団結を妨げる要因となっている。

 南朝鮮で古い対決時代の観念と慣習を放棄すべきであり、民族的和解と団結、連北統一気運を抑える「保安法」のようなあらゆる反統一制度的障壁を取り除かなければならない。自分側の人員が相手側の聖地と名所、参観地を自由に訪問できるように許す実践的措置を取ることも必要である。これは、古い対決時代の遺物を一掃し、北南関係を新たな高い段階へ発展させる象徴的なことになるであろう。

 南朝鮮当局は、北南関係の根本的改善に向けた実践的措置を一日も早く取ることにより、時代と歴史の呼びかけに応えるべきである。(労働新聞4日付論説)

[朝鮮新報 2006.5.15]