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〈検証 ミサイル問題Q&AA〉 米世論の反応はどうか?

「対朝鮮政策失敗」と指摘 朝米直接対話を促す

ミサイル問題と関連した国連安保理「決議」を非難する朴吉淵・国連代表部大使 [写真=連合ニュース]

 Q 朝鮮のミサイル発射を招いた背景には、米ブッシュ政権の対朝鮮政策の失敗があるのではないかと指摘する向きもあるが。

 A そのとおりだ。代表的なのは米ニューヨーク・タイムズ紙で、連日社説などで主張している。たとえば、10日付社説は「北朝鮮の長距離ミサイル発射が東北アジアの安保状況を複雑にしたとしても、国連安保理の強制的な制裁措置を正当化できる国際法や協約に違反したわけではない」と主張しながら、「北のミサイル、核問題を解決するためにはブッシュ政権が北との直接対話拒否方針を撤回しなければならない」と主張した。

 この新聞は11日にも、ニコラス・クリストフ氏のコラムを通じて、ブッシュ政権に朝米直接対話を呼びかけた。もちろん、彼の論理は決して朝鮮を擁護しているわけではない。むしろ、国際法違反でもなく勢力均衡を崩すわけでもないミサイル問題より、プルトニウム生産再開がより大きな問題だと指摘。そのうえで、ブッシュ政権はこれを防ぐことに失敗したとして、「われわれ(米国)が持っている唯一のオプションは6者会談と米朝直接対話を通じて真しに交渉に臨むこと」だと強調した。

 とどのつまり、現米政権の対朝鮮政策の失敗が今回の事態を招いたと言っているようなものだ。そのことは、7日にシカゴで行われたブッシュ大統領の記者会見でも指摘された。「なぜ米国人が、米国の対北政策が失敗したと見てはならないのか」といった質問まで飛び出したほど。「4年前、北朝鮮に『悪の枢軸』のレッテルを張り、その後北朝鮮は核兵器を増やし、(今度は)6者会談を放棄してミサイルまで発射したが」と大統領の責任を追及する記者もいた。

 Q ブッシュ大統領はどう答えたか。

 A 「事が成就するためには時間がかかる」「問題を2者間で扱えばすぐに底がつく」「北朝鮮が核兵器を増やしたとどうして証明できるのか」などと答えるにとどまり、本質的な回答は避けた。米朝2国間会談に応じないという立場は変わらないようだ。

 一方で、ブッシュ政権の対朝鮮政策に批判的なペリー元国防長官やプリチャード元大統領補佐官らは連携して、2国間対話の必要性を主張する論陣を張った。アーミテージ元国務副長官、ハイドン上院議員らもミサイル発射以前から、核問題解決のためには朝米直接会談が必要だと述べていた。

 こうした声に押されてか、6者会談団長のヒル国務次官補も、中国が今月末に瀋陽で開くことを呼びかけている6者会談非公式会議の場で朝鮮と1対1で会合しても良いと発表していた。

 Q 朝鮮側の反応はどうか。

 A こうした米国の動きとは直接関係はないものの、韓成烈次席大使は6日、連合ニュースとのインタビューで「朝米2者会談であれ、6者会談であれ、会談の形式にはこだわらない」との立場を表明している。もちろん、これはマカオのバンコデルタ・アジア銀行の資金凍結解除を前提にはしている。金融制裁解除が6者会談復帰の前提条件であるとの立場をあらためて主張したものだ。

 これに対し、中国の劉建超・外交部スポークスマンは12日、「米国が対北経済制裁措置への譲歩を通じて、朝鮮に6者会談復帰の道を開くことを願う」との立場を表明した。6者会談ホスト国の中国だけに、何としても朝鮮を6者会談に復帰させ、それによって緊張緩和をはかりたいという意思を明確にしたものだ。 

[朝鮮新報 2006.7.22]