小麦粉、衣類など船積み

　南民間団体の北への水害支援活動が活気を帯びてきた。対北支援物資の出口である仁川港では９日、支援団体らの船積み式が行われた。

　統一ニュースによると、この日、仁川港１埠頭で対北支援民間団体協議会(北民協、ホン・ジョンギル会長)が小麦粉４０トンの船積み式を行ったほか、グッドネイバイーズ（李一夏会長）、南北ナヌム（わけあい）共同体（理事長＝李在禎民主平和統一諮問委員会首席副議長）、韓民族福祉財団（パク・ウンジョ理事長）、韓国JTS（Join Together Society、理事長＝法輪僧侶）なども同様の式を行った。

　５１の対北支援団体で構成された北民協は、「約１億ウォン（１ウォン＝約０．１２円）相当の緊急予算を編成し、１次分として小麦粉４０トン（約１２００万ウォン相当）を仁川−南浦航路を通じて送る」と発表した。これ以外にも５１の会員団体が個別で水害支援に乗り出しており、北民協の合同水害支援物資も数回にわたって送る予定であることを明らかにした。

　北民協会員団体のグッドネイバーズもこの日、小麦粉３２トン、ラーメン１５００箱、毛布２７００枚、衣類１万９０００枚など、２億ウォン相当の緊急救援物資の船積みを行った。

　グッドネイバーズは、８月中に３億ウォン相当の支援物資と同団体米国支部からの後援で２５億ウォン相当の医薬品を支援する予定だと明らかにした。

　韓民族福祉財団はブドウ糖粉末１３トンを一次分として送った。また、南朝鮮の民間団体として初めて支援を実施したJTSは３日、４日の支援に続き、小麦粉１００トンと靴２０００足、医薬品などを船積みした。

　支援物資を積んだ船舶はこの日正午に仁川港を出港した。

　一方、民族和解協力汎国民協議会（南側民和協）は、炊事用の火鉢１０００個、米２８５俵（１俵＝６０キロ）、衣類などを後援を受けて確保し、１６日に追加で入ってくる救援物資とともに北側に引き渡す。

　６．１５共同宣言実践南側委員会南側本部は１０日まで対北水害支援募金活動を行い、１１日に金剛山での実務協議を通じて北側が必要としている救援物資を具体的に決定する予定だ。

　また、同委員会言論本部の傘下団体であるインターネット記者協会はこの日、今月１０日から９月２０日まで会員を対象にした募金運動を行う計画を明らかにした。

　同委員会農民本部もこの日、声明を発表し水害で家や家族を失った南北のり災民らに「同胞のあたたかい助けが切実」だとして水害復旧支援を呼びかけた。

　９日発連合ニュースは、「民間団体を中心に行われている水害支援物資の北送には個人および企業の後援が殺到しており、活発に行われていく見通しだ」と伝えた。

　今回の水害支援の特徴は、保守、進歩に関わらず市民団体が対北水害支援を行うべきだと声をあげている点。政界でも与野党が水害支援を議論する院内代表会談（１０日）に合意するなど、世論が政府の人道的水害支援を促している。

　こうした世論に押され、南朝鮮当局は対北水害支援方案の議論に取り掛かった。

　一方、６．１５共同宣言実践北側委員会は９日、南側委員会にファクスを送り、水害復旧支援に乗り出した南の団体の努力に謝意を表するとともに、セメント、鋼材、貨物自動車、食料、毛布、医薬品など必要な被害復旧物資支援を要請した。　

［朝鮮新報 2006.8.11］