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自民党総裁選公約を論評 朝鮮中央通信

 労働新聞4日付が、「日本をどこへ導こうとするのか」と題して掲載した論評は次のとおり。

 日本の自民党総裁選挙を控えて現在、極右保守勢力の各派が政権公約内容を発表している。その内容を一言で言えば、以前の日本とは異なる「新しい日本」を建設すべきであるということである。

 最近、安倍官房長官は「平和憲法」を破棄して「新憲法」を作成し、現指導部体制の代わりに米国のような政策調整機構である「安全保障会議」を創設すべきであると言った。その一方で、「日米同盟」強化の重要性についてけん伝し、米中央情報局(CIA)のような対外情報機関も新設すべきであると言った。安倍(長官)は、「新憲法」を作成するのは「日本の新しい時代」を開くことであると言い放った。

 一方、日本の外交当局者は「靖国神社」の在り方に関する討論で、「靖国神社参拝の環境づくりは政治家がすべきこと」などの妄言を並べ立てた。

 彼らのこのような妄言を通じて「新しい日本」の全ぼうが露わになっている。

 日本の極右保守勢力の言う「新しい日本」とは、単に米国式模造の国家構造を設け、政権運営を行うというところにあるのではない。侵略国家、戦争国家としての憲法と国家構造を整えて軍国化と再侵略の道を猛烈にひた走ろうとするのがまさに「新しい日本」建設構想である。

 日本の極右反動勢力は「新日本」建設という口実のもと、「平和憲法」を完全に投げ捨てて戦争法をつくり上げ、日本社会の反動化、軍国化に新たな拍車をかけようとしている。日本の極右保守勢力が「靖国神社」を国立墓地のようにつくり、国家的、国際的儀礼行事もためらわずに催そうとしている。彼らの行為は、過去の日帝の罪悪を世界が称えるようにし、日本の軍国化を合法的に、いっそう大々的に推し進める道をつくるというのと同じである。

 日本の自衛隊は世界的な侵略武力に成長した。インド洋とイラクなどの海外に進出して豊富な軍事作戦経験を積んでいる自衛隊の武装装備はさらに長距離化、現代化されている。防衛庁を「省」に格上げしようとする動きも活発に行われている。強い力を育んだ日本軍国主義はアジアと世界を狙っている。彼らのけん伝する「新しい日本」建設構想も、日本社会をいっそう反動化、軍国化しようとする目的もこれに服従している。「日本の新しい時代」と「新しい日本」建設という口実のもとに日米同盟を強化し、日本の社会をさらに反動化、軍国化して21世紀を侵略と略奪の世紀につくろうとするのが日本軍国主義者の総体的目標である。

 侵略と戦争が戦犯国に破滅を与えるというのは人類史の教訓であり、総括である。

 日本が歴史の教訓を忘却し、再侵略戦争の道、世界征服の道に踏み出すなら、自滅を免れないし、永遠に再生できない悲劇的終末を告げることになるであろう。

[朝鮮新報 2006.9.8]