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東大所蔵の「朝鮮王朝実録」47冊がソウル大に

写真は「中宗大王実録」の表紙、東大提供

 日本の植民地時代に略奪され東京大学に所蔵されていた「朝鮮王朝実録」がソウル大学に引き渡される。佐藤愼一副学長ら東大関係者が5月31日、同校で記者会見を開き、「東京大学は、東京大学が所蔵する五台山本『朝鮮王朝実録』47冊をソウル大学に寄贈することを決定し、5月29日に両大学の間で合意が成立した」と明らかにした。約6週間の準備期間を経てソウル大学に引き渡される。

 五台山本「朝鮮王朝実録」は関東大震災で焼失されたと考えられていたが昨年、47冊が東大に残っている事実が確認された。

 南の市民団体、国会議員らは今年3月、「朝鮮王朝実録返還委員会」を発足し、これまで東大側と2回にわたり交渉していた。

 同委員会は31日、声明を発表し、いちおうは返還を歓迎したが、「返還」ではなく「寄贈」という形式が取られたことに、「自分のものを他人に寄贈してもらうという笑うに笑えないハプニング」だと遺憾を示した。

[朝鮮新報 2006.6.3]