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「西東京子育て支援実行委」講演会 「オモニたちの笑顔、応援」

「生活者の視点こそ」

藤本裕子さんのガッツある生き方に会場から拍手があがった

 「オモニたちの笑顔、応援します!」と題する講演会が21日、東京・国分寺Lホールで、「西東京在日コリアン子育て支援講座実行委員会」主催、国分寺市教育委員会後援で開催され、同胞女性たち約50人が参加した。

 この日の講演会では、藤本裕子・(株)トランタンネットワーク新聞社代表取締役(横浜市雇用経済活性化戦略委員、50)が、3人の子育てをしながら、慶応大学を卒業したあと、「お母さんの自立」を掲げて、「月刊お母さん業界新聞」(5万部)を創設するなど、八面六臂の活躍をし続けてきた体験談を生き生きと語った。

 藤本さんは「お母さんの笑顔」をキーワードにお母さんたちが出会い、気づき、学び、アクションを起こすことが大切だと指摘し、「在日のオモニたちには、日本のお母さんたちには感じられない熱気とパワーがある。自分の力を信じて、夢を持ってたくましく生きていってほしい」とエールを送っていた。そして、今、企業も行政も女性や母親の感性や視点を生かさなくては、人間らしい街づくりや商品開発ができないと認識しつつあると述べ、時代の空気を敏感に受け止め、生活者やお母さんの立場で、社会に発信していくことが大切だと述べた。

(有)アイモア代表の梁明月さん

 続いて、化粧品会社・アイモア代表の梁名月さん(43)が、子育ての体験と環境問題への取り組みについて語った。梁さんは、平壌への長期出張もたびたびあり、日本各地に出かけて、商品販売網の拡大に努めるなど多忙な日々を送る。

 梁さんは16年前、長女が生まれて5カ月を過ぎた頃から長女の顔や体に発疹が出始め、毎日のように夜泣きをし、眠れぬ日々が続いたと振り返り、それが当時はアトピー皮膚炎であったことを知らなかったこと、病院で診察を受け娘が卵、大豆、牛乳、米、小麦などのアレルギー体質であることがわかったと述べた。その後、同じ病気で悩む多くの人々と出会い、自然食品や環境問題に取り組む中で、娘のアトピーが大幅に改善されたと報告すると、会場からはその長い間の親子の格闘に力強い拍手がわき起こった。

 困難を抱えながらも、仕事と子育てに全力を尽くす両氏の講演に、若いオモニたちからは、「勇気をもらった」「前向きな姿勢に心が熱くなった」「同じ悩みを抱えていたので、すごく参考になった」と共感する声が相次いだ。(粉)

[朝鮮新報 2006.6.26]