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日本市民による研究会開催

「過去知ることはよいこと」

人間の尊厳、重さは平等であると語る藤岡住職

 浄土真宗本願寺派の真光寺藤岡崇信住職を中心とした日本市民の研究会が8月31日、熊本朝鮮会館で開かれた。30人が参加、記録映画「過去を忘れるな」の上映と講演が行われた。

 映画上映に先立ち藤岡住職は「仏教では人間の尊厳、重さは平等であり敬い合わなければいけないとされる。過去の歴史を忘れ、ふんぞりかえっていることは悲しいことだと思う。人間同士手を携え合えないのか、考え検証してほしい」と話し、一方的に朝鮮が悪いといった考えに凝り固まってはいけないと述べた。

 上映後の講演では、総聯鹿児島県本部の金末幸委員長が「映画は決してうらみつらみを述べたいわけではない。二度とまちがった過去を繰り返してはいけないと戒めているだけだ」と説明し、在日朝鮮人のルーツ、なぜ朝鮮の海外公民なのかを解説、過去の日本政府の在日朝鮮人に対する「存在自体が好まざるもの」とする政策の本質を指摘した。

 つづいて質疑応答があり、金委員長は熊本朝鮮会館の「固定資産税問題」は単なるお金の問題ではなく「地位の問題」であると語り、「朝鮮会館に気軽に足を運んで下さい」と呼びかけた。

 藤岡住職は「マスコミの報道をそのまま鵜呑みにしてしまう風潮の中で、研究会を開き、過去を知ることはよいことである。遺骨問題も含め遅まきながら真摯に取り組んでいきたい」と話していた。

[朝鮮新報 2006.9.12]