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「米軍は平沢移転ではなく本国帰還を」 米平和在郷軍人が懇談会

 南のインターネット新聞、統一ニュースによると、反戦平和運動に参加するため訪韓していた米国平和在郷軍人会所属の会員5人が9月26日、帰国に先立ち、ソウル市内で開かれた「派兵反対国民行動」主催の懇談会で、感想などを語りながら、平沢米軍基地拡張、イラク派兵などを強く非難した。

 朝鮮戦争(1950−53年)当時3年間米陸軍で服務したチャーリー・アキンスさんは「米軍基地は世界的に725あり、韓国には100余ある」と前置きしたうえで、「米軍はその国の国民のためではなく、帝国主義と全世界に対する支配力を強固にするために駐屯している」と非難。「私は国家を愛するが、(ブッシュ)大統領と外交政策を憎んでいる」「南朝鮮ばかりでなくイラク駐屯軍も米国に帰るべきだと思う」などと語った。また、「平沢の農民は悲劇的な状況だった」と振り返りながら、「父、祖父の代から農業を営んできた農民にとっては生死の問題だ」と述べた。

 ベトナム戦争に参戦したラリー・ケスナーさんは、「米国は第2次世界大戦以後狂気に満ちた国ではないかと思うようになった」「平沢やヨーロッパの米軍基地でも、その国の天然資源に対する欲望が主。住民の希望は無視される」と語った。

 在米同胞1.5世のジョン・キムさんは、「平沢基地問題は米国に最終的な責任がある。ソウルの部隊を平沢に移すのではなく、本国に帰すべきだ」と話した。

 トム・ケネディーさんは、米軍が朝鮮戦争当時、生化学兵器を使用した状況を説明しながら、「米軍は民衆を殺し、町を破壊した。目標達成のためには生化学兵器をも使用した。米国はこれを明らかにし、謝罪すべきだ」と主張した。

 ウィルソン・パウエルさんは、米国平和在郷軍人会について、「戦闘経験のある退役軍人らが戦争による破壊の現場を見て心から反省し、これ以上暴力を信じないメンバーで構成されている。全国に会員が6500人、150の地区の大学、高校で反戦教育活動をしている」と紹介した。

 ラリーさんが「分断されているこの国は統一した一つの国でなければならない」と統一メッセージを伝えると、会場内はわれんばかりの拍手に包まれた。

 一方、主催者側のオ・ジョンリョル共同代表は、「この小さな集まりが巨大な国際連帯の新たな一歩になることを願う」と述べた。

 一行は、「平沢米軍基地拡張阻止汎国民対策委員会」と「派兵反対国民行動」の招請で9月21日から26日まで訪韓し、「9.23反戦行動」、「9.24平和大行進」に参加。老斤里(25)、平沢(26日)などを訪れた。 

[朝鮮新報 2006.9.30]