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〈朝鮮統一支持運動第24回全国集会〉 徐忠彦 総連中央国際局長の発言要旨

制裁は事態悪化招くだけ

 総連中央の徐忠彦国際局長は、朝鮮統一支持運動第24回全国集会で来賓としてあいさつし、「圧力や制裁では事態が悪化するだけで、何も解決できない」「9.19共同声明を同時行動原則に従って履行さえすれば、朝鮮半島の非核化は実現できる」などと強調した。発言要旨は次のとおり。

 今日集まった先生、友人のみなさんが逆風と困難を乗り越え、集会をこのように盛大に開催されたことを心から喜び、総連中央常任委員会を代表して熱い友情と連帯のあいさつを送る。

 朝鮮半島の非核化を最終目標に据え、平和的外交政策を取ってきた朝鮮が、やむをえず核兵器を保有し核実験をせざるをえなくなったのは、米国の対朝鮮敵視政策、とくにブッシュ政権の核先制攻撃の脅威と制裁圧力が極度にエスカレートしたためだ。

 ブッシュ政権は、1994年10月の朝米基本合意文と00年10月の朝米共同コミュニケ、05年9月の6者会談共同声明など、朝鮮半島の核問題を平和的に解決するためにつくられた全ての合意を一方的に反故にしただけでなく、朝鮮を「悪の枢軸」「ならずもの国家」と冒とくし、武力行使、核先制攻撃で転覆させ生存権を奪おうと脅威を与えつづけた。よって、朝鮮が核実験という対抗措置を取らざるをえなくした張本人はブッシュ政権そのものだと言える。

 圧力や制裁では事態が悪化するだけで、何も解決できないことは明白だ。朝鮮は、今までの朝米間のやりとりを見ても、誠意には誠意、対話には対話、強硬には超強硬で対応し、決して圧力に屈する国ではないことは明らかだ。

 朝鮮半島の非核化のための原則的かつ実効性のある基本方途を示したのが9.19共同声明だ。言い換えれば、この声明を同時行動原則に従って履行さえすれば、朝鮮半島の非核化は実現できる。

 ブッシュ政権は、朝鮮と戦争する勇気でなく、対話する勇気を持つべきだ。そうすればおのずと問題は解決し、朝鮮半島に真の平和が訪れる。

 そして、それが本集会のテーマである朝鮮の自主的平和統一の実現を大きく促すことになると確信している。

 私たちは、朝鮮が主張しているように、朝鮮半島の非核化を支持し、この地域に真の平和が訪れることを心から願っている。また、みなさんの核廃絶のための運動を支持している。

 日本は世界で唯一、農水産物などの民生部門の交易やスポーツ、文化に至る全ての人的交流にまで「制裁」の対象を広げ、「ヒト、モノ、カネ」の往来を全面的に遮断しようとしている。これは、朝・日関係を極限の対立にまで至らしめる非常に危険な行為と言わざるをえない。

 日本政府の「制裁」措置はまた、日本社会における朝鮮人排他の差別感情をあおり、在日朝鮮人の人権と生活を著しく脅かしている。

 歴史的経緯から見て、過去を償い在日朝鮮人を保護すべき日本政府が自らの責任を回避するばかりか、在日朝鮮人の地位問題に誠実に取り組むことに合意した平壌宣言に反して、在日同胞の人権と生活権を著しく脅かしていることに、私たちは強く抗議する。

 私たちは、日本政府が「制裁」措置を即時撤回し、在日朝鮮同胞の人権と生活権を保障することを強く求める。

[朝鮮新報 2006.10.25]