金剛山歌劇団民族器楽演奏会「朝鮮民族器楽の夕べ」 「民族音楽の奥深さ感じた」 |
2月末にライブCD発売、17日には神戸で再演 大阪では初となる金剛山歌劇団民族器楽演奏会「朝鮮民族器楽の夕べ」が1月22日夕方、大阪市中央区のいずみホールで開かれた。
演奏会では民族器楽合奏「春が来た」、チョッテ独奏「九龍の滝」(姜年浩)、カヤグム独奏「ピョンヤンの春」(金栄実)、チャンセナプ協奏曲「春」(崔栄徳)、ソヘグム7重奏「ひばり」、民族器楽重奏「烽火」、管楽重奏「黄金の田野」、ソヘグム協奏曲「ピパダ」(尹慧瓊)、民族管弦楽「慶祝」の9曲と、アンコール曲として「トゥレノリ プクチュム」「アリランと赤とんぼ」が演奏された。演奏には、金剛山歌劇団民族管弦楽団ほか、大阪朝鮮民族器楽団「伽樂(カラク)」、そして、大阪朝高、京都中高、広島初中高の高級部民族器楽部も合奏共演し、盛り上げた。 会場には約600人の同胞、学生、日本の市民らが集まった。 ロビーにはチャンセナプ、カヤグム、ソヘグムなどの代表的な民族楽器を展示。途中、ステージでは公演で使われる民族楽器の音色や特徴を紹介した。 公演終了後、感想文ボックスには約150枚の感想文が寄せられた。そのうちいくつかを紹介する。
●「若い世代が民族楽器に取り組んでいる姿に大変好印象を受けた。品が良く、奏でる曲がわが国の風土に合っていて、いろんなイメージがわいてきた。胸がキュンとなりました」(大阪府、70代、女性) ●「民族楽器の紹介もあり、とても楽しませてもらいました。学生さんも一緒に演奏していましたが、すばらしいと思いました。管楽重奏では、どの楽器から奏でられているかわかり、とても良かった。最後の演目『慶祝』は、人数も増え、少人数とはまた違った演奏でした(大阪府、10代、女子中学生) ●「今日、初めて民族楽器の重奏を聴いて、朝鮮の歴史、民族音楽の奥深さを感じました。朝鮮音楽がすてきな演奏でよりいっそう心にしみました。最後の『アリランと夕やけこやけ』が本当にうまく重なり合って、すごく胸が熱くなりました」(大阪府、40代、主婦) ●「とても感動しました。とくにカヤグム独奏『平壌の春』が良かった。コムンゴとアジェンという楽器を初めて見ました。ソヘグム7重奏『ひばり』は迫力があり驚きました。私も学校でカヤグムをひいているので、金栄実先生を目標にがんばろうと思います」(奈良県、東大阪朝鮮中級学校、女子学生) ●「42年の人生の中で初めて朝鮮民族楽器の演奏会に来ました。何ともいえない、心が落ち着く曲が多く、とても良かった。一番感動したのは、チャンセナプ独奏『春』で、奏者の前向きで一生懸命な姿に心が打たれました。今度は演奏を聴く側ではなく、楽器を演奏して会場のみなさんに聴かせる側のメンバーとして参加したい」(40代、サービス業男性)
●「長い間待ち望んでいた大阪での公演、とても感動的でした。いつもビデオやCDでだけ接していた公演を、直接見て感じられたのですから。チャンセナプ独奏では涙が出ました。分断の痛みだけではなく、悔しさ、また、怒りが胸を打ちました。妹は、姜年浩先生のチョッテの演奏に鳥肌が立ったと言っていました」(大阪府、10代、女子学生) ●「みんなが朝高出身というのがうれしくて、うれしくて…。12歳の長女がカヤグムを始めたのでうれしさも2倍です。私も中学生の頃はカヤグムをひいていました。学生たちも立派に演奏して、とても誇らしい公演でした」(大阪府、30代、主婦) 本公演のライブCDを2月末に発売予定(予価2000円)。 問い合わせ=TEL 06・6772・3861(アートスペースK)。 次回の金剛山歌劇団民族器楽演奏会「朝鮮民族器楽の夕べ」は、17日午後6時から、兵庫県神戸市の神戸文化中ホールで開かれる(入場料3000円、全席自由)。 [朝鮮新報 2006.2.10] |