〈本の紹介〉 特集 多民族共生教育を考える 人間の尊厳を伝える良書 |
本来、民族教育は、民族学校で行うべきものである。民族学校という環境は、民族的要素が学校内を占めており、民族的自覚、自負心、力を養うために与えられる影響の度合いがきわめて高い。異国で育つ子どもたちが、民族心、風習、言葉などを身につけるために、民族学校の存在がいかに大切かは、本書の指摘するとおりであろう。 本書は、京都の民族学校のあらゆる問題を網羅した解説書である。 朝鮮学校が受けている制度的な差別の壁、民族教育は人間の尊厳にかかわる神聖不可侵の権利であること。しかし、在日児童の8〜9割までが、日本の学校に通っている現実。朝・日の教育関係者に一読を勧めたい。 発行人=末本雛子、京都市左京区吉田中大路町6(TEL 075・771・5418)。定価=500円。 [朝鮮新報 2006.3.19] |