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群馬朝鮮学生会2005年度文化公演 子どものチョゴリ姿に感激

 群馬県日校在学朝鮮学生会の2005年度文化公演「明日への"FIRST STEP!"〜ハンゴルム〜」が21日、総連群馬県本部会館で行われた。同本部の田成培委員長をはじめ同胞、保護者、朝青員らが観覧し、東京、西東京の学生会のメンバーらが応援にかけつけた。

「大きな新しい第一歩」

出演者全員による合唱

 朝鮮人としての自覚、同胞社会とのつながり、かけがえのない親友−2004年11月の再建以来、一つひとつ積み重ねてきた知識と経験をバネに、群馬学生会が大きな新しい第一歩を踏み出した。

 群馬学生会の文化公演は十数年ぶりのことで、経験者はいない。東京学生会の文化公演で刺激を受けたメンバーらは、1年間の活動の集大成として公演を披露することを決意した。

 出演者を募りながら地道に練習を重ね、ときにメンバーや朝青の先輩とけんかもし、自分自身と葛藤しながらこの日を迎えた。公演では、朝鮮舞踊、チャンダンノリ、演劇を披露した。

 2005年度の会長を務めだ玲華さん(高校卒業後、4月から専門学校生)は、「この人数(出演者)が集まったのは奇跡。みんな練習をよくがんばってくれた」と語る。

 初級部6年まで群馬朝鮮初中級学校に通った玲華さん。はじめは後ろめたさを覚えたというが、サマースクールや学生会の活動を通じて「負い目」は消え、「堂々と自分の存在を示せるようになった」。

 「サマースクールで朝鮮学校に通ったことのない人たちと出会い、いろんな話をすることが貴重な経験になり、とても楽しかった」と語る玲華さん。この日披露した演劇では、朝鮮人であることを親に告げられ、苦悩のすえ、日本の友人に真実を告げる高校生役を演じた。思いのこもった迫真の演技に、観客席からはすすり泣きも。

 観覧した群馬県教職員組合の真下治之執行委員長と松井正博副執行委員長は「重要なテーマを正面から取り上げた勇気に感動した。日本人の子どもたちにも見せてやりたかった。これから交流を増やしていければ」と感想を述べた。

親も感無量

公演では学生会の活動について紹介された

 朝鮮舞踊を披露したのは池英美さん(4月から大学生)ら3人。朝青の先輩に踊りやメイクにいたるまで一つひとつ教わり、昨年から練習を重ねてきた。

 公演後、英美さんは「みんなが『よかった』『感動した』と言ってくれてうれしかった」と涙を流した。

 英美さんのオモニの李弘子さんは「チョゴリ姿を見るのはいつ以来だろう…。上手に踊れていて感動した。これからも朝鮮人として堂々と生きていってほしい」と感想を述べた。

 民族打楽器とドラムによる「チャンダンセッション」で行われたチャンダンノリは、軽快なリズムと力強い音で会場を大いにわかせた。

 ドラムの孔龍晧さんはバンドを組んでライブ演奏するほどの実力の持ち主だが、「こういう舞台は初めて。緊張する…」と不安をのぞかせていた。

 しかし、いざ幕が上がるとチャンゴを叩く妹の孔未華さんやケンガリを鳴らす後輩たちをリードし、見事な演奏を披露した。

 孔兄妹のアボジの孔震浩さんは「子どものチョゴリ姿にとても感動した。よくがんばった。やればできるということを強く感じたと思う」と感無量の様子だった。

つながり大切に

観客をわかせたチャンダンノリ

 出演者たちは「すばらしい仲間たちに出会えたことが最高」と口々に感想を述べた。朝青群馬・金永哲委員長は「この出会いは朝青や学生会があったおかげ。これからも同胞社会や同胞とのつながりを大切にしてほしい」と語った。

 2005年度「模範学生会」として表彰され、「ファーストステップ」を華やかに飾った群馬学生会。公演後、円陣を組んで互いの健闘を誓い合った。「セカンドステップ」「サードステップ」は後輩たちに託された。

 公演に出演した9人中4人が今年卒業。残ったメンバーたちは「来年も必ず公演を」と意気込んでいる。朝青群馬では10人以上を目標に学生会の活動を活発化させていくという。

 踊り、チャンゴ演奏と大活躍した孔未華さん(4月から高校生)は、2006年度の副会長を任された。「民族の踊りだから大好き」と語る未華さん。「今回の成功を来年にしっかりつなげていきたい」と語った。(李泰鎬記者)

[朝鮮新報 2006.3.28]