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「アリラン」公演 今年から毎年上演、総演出家 キム・スジョ(ピバダ歌劇団)総長に聞く

 【平壌発=姜イルク記者】マスゲームと芸術公演「アリラン」が昨年に続き今年も上演される。今後、毎年上演される同公演について、総演出を担当しているピバダ歌劇団のキム・スジョ総長に聞いた。

・今年も「アリラン」を上演することになった経緯は。

 今年の公演は8月10〜15日の間に開幕し、10月中旬まで行われる。

 金正日総書記は昨年末、「アリラン」公演を伝統化するための措置を取り、毎年公演が行える条件を整えてくれた。

 公演の内容はすでに知られているが、この作品は一言で、悲しかった昨日から栄えるこんにちに至るまで朝鮮民族が歩んできた100年の歴史を凝縮したものだ。

・出演者たちの準備はどの程度進んでいるのか。

 公演にはこれまで同様、国内の名だたるアーティスト、スポーツ選手らが出演する。また、幼稚園児から青年までの幅広い一般出演者も一役買うことになる。出演者総数は10万人に達する。

 背景台をはじめ、出演者のほとんどは学生で、これは他国にはない特徴だといえる。公演を伝統化して毎年上演することにより、さまざまな側面で有利な条件が整った。

 「アリラン」の初公演は2002年。昨年上演された2005年版「アリラン」は3年ぶりの作品だったので、学生を中心とする出演者のほとんどが入れ替わった。そのため、作品を完成させるのに必要以上に時間と労力が費やされた。

 今年の公演は、昨年の出演者を中心に準備が進められている。中学校を例にあげると、昨年は4、5、6年生が出演したが、今年は6年生が卒業しただけで、3分の2は残っているわけだ。

 公演を伝統化するにあたり、今後、学生たちの練習は放課後のみになるが、上記のような理由から公演のレベルが損なわれることはない。

・各学校では今回の措置をどのように受け止めているのか。

 今年からは、地方の出演者たちが受け持っていた部分を縮小し、それを平壌の青年や学生たちが受け持つようにした。

 そのため、出演申請が平壌市内の多くの学校からくるようになった。これまで出演できなかった学校では、教職員らが今回は自分たちの学生たちを出演させようと精力的に活動している。しかし、出演者数は決まっているので、彼らを納得させるのに骨が折れる。

・今年の「アリラン」の芸術的特徴は。

 作品を伝統化するというのは、従来のものをそのまま踏襲するということではない。時代の要求と世界の趨勢に沿って、各場面を技術的、内容的に補充する作業をしなければならない。照明はもちろん、噴水が音楽に合わせて波打つシーンなど、最先端技術を積極的に導入していく。

 観客たちに従来のものとは全く違う、新しい作品を見ているようだというイメージを与えられるよう綿密に計画を立て、その方向で創作作業を進めている。

・観覧の受け入れはどのようになっているのか。

 現在、朴奉珠総理を委員長とする「アリラン」国家準備委員会で海外同胞や南の同胞、外国人を受け入れる準備を進めている。

 これまで公演は2002、2005年に行われたが、当時も観覧を希望する人が多かった。現在、国内はもちろん国外の同胞や外国人たちが観覧を希望している。私たちはこうした要望にすべて応えたいと思っている。

 今年は、これまでより何倍もの人たちが平壌を訪問し、「アリラン」公演を観覧できるだろう。

[朝鮮新報 2006.4.14]