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金剛山歌劇団 全国ツアー始まる 西東京公演(17日)皮切りに テーマは「引き継がれる民族の想(こころ)」

霊通寺の「三神仏像」テーマにした舞踊が初演

 金剛山歌劇団2006年度本公演の全国ツアーが17日、西東京公演(ルネ小平)から始まった。

舞踊「高麗三神仏の舞」

女性器楽重奏「西道アリラン」

 今年度のツアー公演のテーマは、「世代を超えて引き継がれる民族の想」。公演は器楽演奏、舞踊と歌謡を織りまぜた2部構成で行われる。

男声重唱「海の歌」

歌と踊り「アリランメドレー」

 第1部は、女性たちだけの器楽演奏「西道アリラン」で幕をあげた。女性独唱や独舞、迫力ある男性重唱も好評を博した。また、一段と大きな拍手を浴びたのはチャンセナプ演奏の「青山里の豊作」。1部のラストは舞踊の「慶太鼓」だ。観客らは、軽快で力強い太鼓の音とリズム、それに合わせた優雅な舞踊に酔いしれていた。

チャンセナプ独奏「青山里の農作」

独舞「平鼓の舞」

 第2部最初の演目は、舞踊「高麗三神仏の舞」。幕が上がり、見たことのないきらびやかな衣装と舞台後ろの「三神仏」の大きな背景を見た観客たちは「わぁー」っと歓声をあげた。

 この作品は、開城市・龍興洞の山中に復元された朝鮮天台宗の名刹霊通寺をモチーフにして作られた。霊通寺の本堂である普光院で新たに発掘された仏画「三神仏像」に統一を祈願する気持ちを込めた。

 按舞した金剛山歌劇団の康秀奈・舞踊部長は、さまざまな資料、本を見て研究し寺に込められた意味を一つひとつ学んだ。復元作業に携わった関係者にも話を聞いたという。「朝鮮史上初の統一国家である高麗時代のすばらしい文化遺産を舞踊を通じてみんなに見てもらいたい一心で作り上げた」。

2人舞「狩人の舞」

 他の演目では、息のあった歌声を披露した女声2重唱「春娘」や男性双舞の「狩人の舞」などが披露され、フィナーレは歌と踊りの「アリランメドレー」。アリランのリズミカルな歌に合わせてみんなで踊る舞台に観客らも一体となって拍手を送っていた。

 今公演を皮切りに12月末まで行われる全国ツアー。6月初旬に南朝鮮のソウルと水原で、6月14日には光州での民族統一大祝典での公演を大成功で終え、団員たちの士気もいっそう高まっている。今後も洗練された舞台を見せてくれるだろう。(c)

金剛山歌劇団 本公演スケジュールは以下の通り。

6月29日 大阪 東大阪市民会館
30日 大阪 森之宮ピロティーホール
7月2日 兵庫 尼崎アルカイックホール
13日 東京 北とぴあ
15日 愛知 愛知県勤労会館
16日 京都 京都会館
18日 岐阜 岐阜市民会館
9月1日 秋田 秋田市民会館
4日 北海道 函館市民会館
6日 岩手 盛岡市民文化ホール
7日 青森 青森パルルプラザ
12日 北海道 札幌教育文化センター
13日 北海道 旭川市民会館
27日 宮城 宮城県民会館
10月3日 長野 松本文化会館
4日 長野 長野県民文化会館
5日 長野 上田市民会館
9日 東京 葛飾シンフォニーヒルズ
10日 千葉 習志野文化ホール
20日 群馬 桐生市民文化センター
23日 奈良 桜井市民会館
25日 島根 出雲市民会館
26日 岡山 倉敷市民会館
11月2日 茨城 茨城県民文化会館
6日 広島 広島厚生年金会館
13日 福岡 アクロス福岡
15日 福岡 九州厚生年金会館
17日 山口 下関市民会館
18日 山口 周南市文化会館
12月1日 埼玉 川口総合文化リリアホール
5日 福島 郡山市民文化センター

[朝鮮新報 2006.6.22]