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「南北コリアと日本のともだち展」 5日まで東京 渋谷で

北、南、在日、日本の子どもたちの絵とメッセージを展示

会場入り口を飾った等身大の自画像

 北東アジア地域の平和を願い、北南朝鮮と日本、在日コリアンの子どもたちの絵をひとつの会場に展示して、絵とメッセージで互いを紹介しあい、心の「壁」を乗り越える「南北コリアと日本のともだち展」が、6月29日から5日まで東京都渋谷の東京都児童会館で開かれている。テーマは「ともだちたくさん、大集合!」。

 展示会は毎年、平壌、ソウル、東京を巡回し、今年で6年目を迎えた。今年は北から26点、南から61点、日本から231点の絵とメッセージが描かれた色紙ほか、60点の等身大自画像が寄せられた。

 入り口を飾るのは赤いチマ・チョゴリや黄色い半そでシャツに青い半ズボン、制服に少年団ネクタイ姿の各地の子どもたちの等身大自画像。子どもたちは、手をつないだり、両手を挙げて万歳をしたり、ピースをしたり、今にも走り出そうとしていたり、片手を振って笑っていたりと、思い思いのスタイルで出迎えてくれた。

 自画像の横には、「私はこの等身大自画像を3枚描いて、平壌とソウルに送りました。絵の『私』は、平壌ルンラ小学校でたくさんの友だちに出会いました。私は絵でだけ会うのではなく、直接会いたかったと思いました。いつか、北と南にいる友だちと直接会って一緒に絵を描いてみたいです」とのメッセージが寄せられていた。

 壁いっぱいに並べられた色紙には、各地の子どもたちのさまざまな思いが込められていた。

平壌・ルンラ小学校3年キム・ヒョンギョンさんの色紙
ソウル・独立門初等学校5年ヨム・ジュミンさんの色紙はメッセージがいっぱい
元気いっぱい、東京第5初中5年金珠愛さんの色紙
横浜市の甘粕彩百実さんはハングルでもメッセージを書いた

 平壌・ルンラ小学校1年のパク・ソジンさんは、オレンジ、赤、緑色の雨合羽を着てカラフルな傘をさし、歌いながら歩く友だちの姿を描いた。「わたしはともだちと かさをさしてあるくときが いちばんたのしいです。かさをさしてあるきながら たのしいうたをうたっています」と書いた。

 同校3年生のキム・ヒョンギョンさんは、雪の日に遊ぶ子どもたちの絵を、雪を綿で表現するなどして楽しそうに描いた。

 「わたしはゆきの日がいちばんすきです。クラスのともだちとゆきだるまを作るのがどんなにおもしろいか…。日本でもゆきだるまを作るの? いっしょに力を合わせてゆきだるまを作ろうね」。

 また、同校1年生のコ・ミョングクくんは、虹の上を歩く子どもたちの絵を描き、「にじにのってピョンヤンを見物します。日本にいるともだちといっしょに ぼくの住んでるピョンヤンを見物したいな」と書いた。

 ソウル・独立門初等学校5年生のヨム・ジュミンさんは、「日本のともだち! 私のメッセージや絵を見てくれてサンキュー! 私はいつか日本に行きたい。ラーメン博物館に行きたいし、温泉にも行きたい。そして、うどんとすしを食べたいな! この前ソウルの子ども図書館でみんなの絵を見たよ。本当に上手だね!」とメッセージを添えた。

 東京朝鮮第5初中級学校5年の金珠愛さんは、色とりどりのあじさいの花の前でにっこり笑う自画像を描き、「私は日本で生まれ育ったキム・チュエです。朝鮮学校に通っています。校門に大好きなあじさいが咲いたので、絵に描きました。私はいろんな人と友だちになりたいです」と書いた。

 神奈川県横浜市の甘粕彩百実さん(小3)は、前文にハングルで「アンニョンハセヨ。はじめまして。私の名前はアマカスアユミと言います。

 お会いできて光栄です」とメッセージを添えた。

 実行委員会事務局の吉田清美さんによると、「絵画展をきっかけにハングルを勉強する子どもたちもいます。これまでソウルと日本の子どもたちの通訳を在日の子どもがしていましたが、ソウル展への参加をきっかけに、現地の友だちと会話をしようと勉強を始めた子もいるんです」と話した。

 会場には朝鮮の子どもたちへのメッセージコーナーも設置され、2日には南朝鮮の子どもたちを招いての子どもワークショップが催された。

 「ともだち展」の問い合わせは同実行委員会(TEL 03・3834・9808)へ。(金潤順記者)

[朝鮮新報 2006.7.1]