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民族楽器重奏団「民楽」発表会Vol3 東京・日暮里で

民族文化守り、受け継ぐ意欲

出演者全員での合奏

 民族楽器重奏団「民楽(ミナク)」発表会VOL3が1日、東京都荒川区の日暮里サニーホールコンサートサロンで開かれた。

 コンサートは、若手新人アーティストを中心に行われるもので、ミナクのオリジナル作品の発表の場として2年に一度開かれている。

 3回目を迎えた発表会では、ソヘグム独奏「ポムマジ」(韓久美)、タンソ独奏「ネチョグ オデカナ ノレ ノムチネ」(李慧c)、歌曲「花売る乙女」から4曲を抜粋して作られたヤングム、カヤグム二重奏(孫明純、金希令)、そして、カヤグム独奏「チョソエ ポム」(康美純)と、若手演奏家たちの独奏が主に披露された。

恒例の民族楽器紹介(カヤグム)

 出演者たちはこのたび、技術向上を意識して選んだ曲を習得するため練習に励んできた。

 9人編成で演奏した重奏「フェヤン ニルリリ」はミナクオリジナル曲として披露し、最後に出演者全員で合奏2曲を演奏して幕を閉じた。

 場内は会場が小さいこともあり、立ち見客も目立っていた。発表会に訪れた学生たちの中では「フェヤン ニルリリ」も好評だった。また、「早くこういう場所で自分たちも演奏してみたい」という声もあった。

カヤグム独奏「チョソエ ポム」(康美純)(左)とタンソ独奏「ネチョグ オデカナ ノレ ノムチネ」(李慧c)

 演奏会では、恒例の民族楽器の紹介も行われ、今回はカヤグムにスポットをあて、「正楽カヤグム」と「散調カヤグム」を金オルさんが紹介、とくに正楽カヤグムの紹介演奏は注目を浴びた。

 演奏についての課題は多く、時間的なハンディもあり、持続するのは容易ではない。

 しかし、これからも民族文化継承発展のため、若き演奏家たちを含むミナクメンバーが、大好きな楽器を奏でるため時間や努力を惜しまず、新たな目標に向かって努力していくという心構えが、発表会を通して見えた。

ヤングム、カヤグム2重奏「花売る乙女」より(孫明純、金希令)

 その過程で自国の民族文化を守り続け、また、新しい世代へと引き継ぐ道筋が見えてくるような気がする。(康明姫、民族楽器重奏団「民楽(ミナク)」代表)

 民族楽器重奏団「民楽(ミナク)」は1990年3月に結成され、昨年、15周年記念公演が白在明指揮者を迎え、東京・千駄ヶ谷の津田ホールで行われた。

 現在団員数は40人で、東京以外に福島、東北にも団員がおり、遠距離という難点を乗り越えて活動に励んでいる。

[朝鮮新報 2006.7.14]