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〈本の紹介〉 「東アジアから見た日本」−日本はどこへ行くのか−

 朝鮮半島を取り巻く国際動静は日を追って複雑化の様相を呈している。局面ごとに思惑が入り乱れ、好転の兆しがなかなか見えてこない。水面下で何が動いているのか。意図的に操作された「情報」が氾濫するなか、色眼鏡に支配されないためにはどうすればいいのか−。

 在日本朝鮮社会科学者協会(社協)は5月19日、東京都千代田区の中央大学駿河台記念館で第5回公開セミナー「東アジアから見た日本〜日本はどこへ行くのか〜」を開催した。

 セミナーでは、「朝鮮半島から見た日本」(李東埼氏)、「中国から見た日本」(陳慶民氏)、「内から見た日本」(前田朗氏)の3つの報告が行われた。本書はそれら3つの報告を日本語版ブックレットとして括ったもの。

 一読すれば、「国交正常化」「拉致」「戦後補償」「靖国」といった「点」が一本の「線」につながる。朝鮮半島情勢の現状と実情を鑑みる場合、正誤判断の指針形成を助けるであろう。

 日本はどこへ行くのか。

 サブタイトルの暗示は、読者に何かを語りかけている。全3章、48ページ。(健)

 問い合わせ先=在日本朝鮮社会科学者協会(TEL 03・3816・4335)

[朝鮮新報 2006.8.10]