〈福岡朝鮮歌舞団40周年記念公演〉 福岡朝鮮歌舞団の現役メンバーたち |
「私たちにしかだせない色を」 同胞たちとのつながり深めたい
現在、福岡朝鮮歌舞団の平均年齢は24歳、メンバーは5人だ。 責任者の文香蘭さん(27、舞踊手)はこの10年の間に、同胞の趣向に合わせて公演の内容やスタイルもずいぶん変わったと話す。そして「変わらないのは、同胞に支えられて今日もこの舞台に立っていること」だと強調した。 公演を通じてたくさんの同胞と出会った感動とともに、「今まで、同胞の中に入っているようで入れてなかった」と反省する白恵美さん(21、歌手)は、「これからが始まり。このつながりをもっと深めていきたい」と意気込んだ。 「OBたちと練習する過程で、福岡歌舞団の『あったかさ』、同胞に愛されるということがどんなに幸せなことなのかということを改めて感じた」と安尚美さん(24、歌手)。
歌手の「由香さん(27)は公演のために、自身で「愛の道」という歌を作詞作曲することになったが、溢れる想いがなかなかひとつにまとまらなかったという。公演も目前にせまり忙しさも増してきたとき、「今まで一人で歌ってきたんじゃない。一世のハラボジ、ハルモニ、同胞たち、同僚たちみんなに支えられて今日までくることができた」という思いが一気にこみあげ、言葉となり、メロディーとなった。 現役団員たちにとって、同胞たちと歌い踊り喜びを分かち合い、「ウリ歌舞団」と呼ばれる意味を見つめなおすこととなった今回の公演。終演後、末っ子団員の金妙穂さん(19、舞踊手)は、「たくさんの人に見てもらえて本当にうれしかった。これからも私たち歌舞団にしか出せない色で同胞たちとつながっていきたい」と語った。 感謝するばかり
同歌舞団3代目団長を務めた公演実行委員長の李周成さんは「40年のあいだ、歌舞団の活動が絶えずに今日もこのような大きな舞台に立てたことは並大抵のことではない。たくさんの人に感謝するばかり。この公演が私たちの終着点であり、若い団員たちのスタートになってほしい」と述べた。 「いつも同胞たちと一緒に」は歌舞団の合言葉。公演を観た北九州市在住の李石永さんは「いい公演だった。長いようで短い40年の歩みを感じられた」と話した。 「久しぶりに見た歌舞団の公演。斬新でとても楽しかった」と北九州市に住む金明愛さん。 岡山から訪れた李成岳さんは「福岡の同胞たちのあったかさや情が溢れていた。舞台と会場がひとつとなって踊るのを見て他の地方にはない強いつながりを感じた」と語った。(呉陽希記者) [朝鮮新報 2006.9.22] |