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6.15民族文学人協会結成 全民族的活動へ大きな一歩

金剛山で行われた6.15民族文学人協会結成式(10月30日) [朝鮮中央通信=朝鮮通信]

 既報のように、10月30日、6.15民族文学人協会が結成された。

 北と南の文学人が網羅された団体が結成されるのは、分断以降初めてのこと。

 全4条、13項で構成された同協会の規約には、6.15民族文学人協会が「6.15共同宣言を支持し、北と南、海外の文学人を網羅する全民族的文学活動を繰り広げていく」ことが明記されている。

 協会を運営する北南共同会長団は、北と南から選出されたそれぞれ8人の文学人で構成された。

 北側会長団は、金徳鉄会長をはじめとして、ナム・デヒョン、チャン・ヘミョン、チェ・ギルサン、パク・チョル、ファン・ウォンチョル、ホ・イルヨン、チュ・ジョンソンの各氏で構成された。

 一方の南側は、廉武雄会長以下、副会長にシン・セフン氏、チョン・フィソン氏、執行委員としてト・ジョンファン、キム・ジェヨン、リ・ムンジェ、チョン・ドサンの各氏が選ばれた。

 6.15共同宣言実践北側委員会のチョン・ドッキ副委員長は結成式の祝辞で、民族文学人協会の結成を「人々の胸の中に統一の希望を与える統一文学創造の新たな活路を開拓した歴史的事変」だと評価し、「6.15精神が反映され民族自主意識が脈々と流れる統一文学を創作していこう」と述べた。

 また、南側委員会のキム・サングン共同代表も、「協会の出帆は6.15共同宣言の実践において大きな一歩になった」と指摘した。

 同協会は今後、機関誌「統一文学」等を通じて北と南の文学を互いの文壇に紹介する活動を推進し、協会内部の会議を通じて北と南の作家らの共同取材および共同執筆など本格的な文学交流事業も展開していく予定だ。

 結成式のあと、北側会長団の金徳鉄会長と、南側の廉武雄会長が南の「統一ニュース」のインタビューに答えた。以下、インタビュー内容を要約して紹介する。

 ―文学人協会結成の意義は。

 廉 南北の文壇が60余年間2つに分かれたまま文学活動を行なってきたという点で、今回の協会の結成は分断文学を克服する第一歩になるだろう。これから南北同胞に勇気を与える創作活動を通じて母国語共同体を形成していくだろう。

 文学の持つ力は小さいかもしれないが、すばらしい創作活動を続けていけば、平和的な世界を作れると信じている。

 金 北と南の文学人が同じ志を合わせ苦労の末に協会を結成した。古代ギリシャの科学者アルキメデスは、「私に大きな梃子を一つ与えてくれるなら、地球を動かしてみせる」と言ったが、われわれも今回の試みが後には大きな結果を生み出すと考えている。

 −今回合意した内容について。

 廉 雑誌「統一文学」を発行することにした。「統一文学」は南北の文人らで構成された共同編集委員会を通じて発刊される。互いの作品を南北の人々に紹介する通路になるだろうし、南北の言語的異質感を克服する役割も果たすだろう。

 また、「統一文学賞」も制定することにした。

 −双方の文壇の形式や内容上の違いをどう克服していくのか。

 金 「キョレマル大辞典」の編さん事業が北南共同で推進中だ。そのほかにも、どうすれば北南文学間の異質感を乗り越えられるのか、北側としてもいろいろと思案中だ。

 −今後の日程は。

 廉 今度は南北作家会議を南側で開催したいと提案した。

 金 会長団会議を通じて南側文学人らの気持ちはよくわかった。しかし北側協会の次元で決定できる問題ではないので、帰って朝鮮作家同盟所属作家らの意向も聞いて決めたい。

[朝鮮新報 2006.11.9]