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〈本の紹介〉 在日本朝鮮人医学協会機関紙 新鮮な問題提起

 在日本朝鮮人医学協会機関誌「医協会報」第29号が、このほど刊行された。

 同会報には昨年、京都で行われた第28回医協学術報告会の演題論文集が収められている。

 昨年の報告会については本紙ですでに報じているが、同会報には、その詳細がすべて網羅されており、同胞社会の医学、看護、介護などの領域での研究成果やその解決法が丹念に紹介されている。主な演題だけ紹介しても記念講演「認知症を生きる」、シンポ「老いに迫る」や臨床分科の「喘息患者50例のQOL実態調査」「C型肝炎治療の進歩」、看護分科、東医、柔整分科、介護分科の意欲的な研究論文、さらに介護保険制度改正の問題点、また、学校保健分科の取り組みなど幅広いテーマで論述されている。

 また、参考になるのは、第8次国内外同胞・平壌医学科学討論会のもようや「夏のコリアン医療、福祉セミナー」に参加した同胞学生たちの座談会など、現場を知っている人の溌剌とした発言や悩みなど耳を傾けるべき話が多い。

 さらに昨年死去した故金萬有・西新井病院院長を偲んだ追悼記事なども収録された。(在日本朝鮮人医学協会中央常任理事会発行、TEL 03・3814・5754)

[朝鮮新報 2006.12.13]