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金剛山歌劇団 李淑任リサイタル

「才能豊かな演奏家と出会った」

高音チョッテ奏者・李淑任さん

 金剛山歌劇団民族管弦楽団高音チョッテ奏者、李淑任さんのソロリサイタルが11日、東京都千代田区の紀尾井ホールで行われ、約220人が観覧した。

 今回のリサイタルは、朝鮮で最も権威のある芸術コンクールである「2.16芸術賞」民族竹管楽器部門での2位受賞(1位該当者なし)を記念、その披露を兼ねたもの。

 2部構成となったリサイタルは、第1部に「月明かりに魅せられて」「金剛山を訪ねて」「農場の春」、竹管3重奏「故郷に春が来た」「金剛仙女」など朝鮮の民謡、歌劇劇中歌、舞踊音楽などを演奏した。また同劇団歌手の宋明花さんによる朝鮮民謡「ノレカラッ−チャンブタリョン」も披露された。

 第2部では、歌劇「花を売る乙女」から「ムクゲの木の下で」、管楽器重奏「黄金の原野」、V・モンティ作曲「チャルダッシュ」、そして今回のリサイタルに際して創作された「流光―歳月は流れても」が演奏された。また、李さんが「学生の頃に大きな影響を受け」現在は同じ舞台に立つ同劇団の崔栄徳さんの特別演奏も行われた。

管楽器重奏「黄金の原野」

 リサイタルでは、李さんが高音チョッテを始めたきっかけや、「2.16」コンクール出演時の「裏話」などをはじめとするさまざまなエピソードも紹介された。

 全曲演奏後、会場からの拍手が鳴り止まず、アンコール曲として「西道アリラン」が演奏された。

 新宿に住む50代の同胞男性は、「今日、一人の才能豊かな演奏家を発見した。本当にすばらしい公演だった。これからの成長が楽しみだ」としながら、終演後、入り口で訪れた人々にあいさつをする李さんと固い握手をかわした。

 李さんは「楽器をはじめて10年。演奏家としては決して早いスタートではなかったが、今日の舞台に立てるよう後押ししてくれた全ての方に、演奏活動を通して恩返しをしてきたい」と、力強く述べた。(呉陽希記者)

[朝鮮新報 2006.12.15]