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「パッチギ!」続編・製作発表記者会見 今の社会にパッチギを入れるために

14日に行われた記者会見に参加した井筒監督、井坂、中村、西島、藤井(写真左から)

 映画「パッチギ! LOVE&PEACE」(企画、製作=シネカノン、配給=シネカノン、A−LINE)の製作発表記者会見が14日、セルリアンタワー東急ホテル(渋谷区)で行われ、井筒和幸監督をはじめ、出演者の井坂俊哉、西島秀俊、中村ゆり、藤井隆、またシネカノンの李凰宇エグゼクティブプロデューサーが、同映画への意気込みなどを語った。

 昨年1月に公開された前作でアカデミー賞など数々の映画賞を総なめにした、「パッチギ!」の続編となる今作品は、68年の京都から74年の東京へと舞台を移し、キャストも一新。映画には、時代に翻弄される在日朝鮮人の「生き様」が描かれている。

 井筒監督は期待に対するプレッシャーはないと話しながらも、常に前作を越えるものを作り続けていこうと心がけており、今作も「おもしろいものになっている」と自信をのぞかせた。また「漠然とした平和だか戦争だかわからない状態」にパッチギを入れるためにも、この映画を作っていると語った。

 前作では京都の朝鮮高級学校生徒たちがメインテーマだったが、6年後の設定となる今作でも朝鮮学校は主題の一つとなっている。東京・枝川にある東京朝鮮第2初級学校もその舞台となり、同校の児童たちもエキストラとして出演している。11月23日には、児童たちが紙芝居を見るシーンを撮影。紙芝居の内容は、同校が現在直面している、都から提訴された「校地明け渡し」の問題(枝川裁判)だという。同校の宋賢進校長も「裁判問題と関係しており、(出演することは)良かったと思う」と映画に対する期待を寄せる。

 映画は、2007年5月にシネカノン有楽町、渋谷アミューズCQNほか全国でロードショーされる予定。

[朝鮮新報 2006.12.16]