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優勝校監督のコメント

(初級部男子)名古屋−元明紀

 今回の優勝はとても意味のあるものだった。もちろん女子も大健闘したが、男子がよくがんばった。夏の大会では準決勝で北九州に負けてしまい、正直悔しかった。それをバネに一生懸命練習してきた成果が出たと思う。「やりすぎ」という周囲の抗議もあったが、連日のように練習試合も組み、監督、選手一同、力を合わせて「優勝」だけを目指したかいがあった。

 思えば、大会参加当初、「何のために東京まで行って試合するんだ」「どうせすぐ負けて帰って来るんだろ」などと言われたこともあったが、それでも温かく応援してくれる学父母がいたからこその優勝と思っている。今後練習に励み、「強豪名古屋」として、来年度も結果を残せるよう共にがんばっていこうと思う。

(初級部女子)埼玉−金春華

 今回の優勝は今年度だけの成果ではなく、近年の卒業生たち、父母の温かい支援があっての歴史的な初タイトルだった。大会に出ては負け、100点ゲームで惨敗する経験もあったチームだったが、厳しい道のりを経て大会を迎えた。

 決勝戦では、今まで地道に積み重ねてきた練習に対する自信を持ってプレーできたことが、勝利へのキーポイントになった。夏は前半10点のリードにもかかわらず立て続けに失点しただけで顔色を変え弱気になっていた選手らが、今回は先取点を決められても顔色一つ変えなかった。ウリハッキョの大会でも日本の大会でもフロントコートからの当りを突破することが課題であり、ステップから始まるプレー、高さを生かしてリバウンドを制する、ルーズボールは必ず負けないという約束を生徒たちがよく守った。自身まだまだ未熟で失敗も多い。物心両面の温かい援助をくださった学父母たちに心から感謝している。

(中級部男子)東京第4−朴成一

 今回の優勝はチーム一丸となりえた価値ある優勝だった。昨年4月から取り組んできたパスラン、11月から始めたフリーフットに対するディフェンス、スクリーンアウトの徹底など年間の集大成となった。また、ベンチに座っていてこんなに楽しくバスケをしている彼らを見たのも初めてだった。ラスト30秒で全員が練習通りのスクリーンアウトを決めた瞬間、思わず涙がこみ上げた。3年生は、私と一緒に3年間を過ごした初めての卒業生ということもあり、感無量だった。選手経験が乏しい自分を信じ最後までついてきてくれ、「優勝」というすばらしいプレゼントまでしてくれた選手たちに感謝したい。

(中級部女子)東京朝中−金正淑

 ミニバスケットの効果なのだろうか、東京朝中にはバスケ好きの生徒たちが毎年何十人と入部してくる。人数が多いからうらやましがられがちだが、いいことばかりではなかった。コート一面に一対のリングしかない悪条件で60人が練習するとなると、待ち時間も長くなりチームがまとまらないことも少なくなかった。試合につねに出れる子もいるがベンチを温める子はその3倍。

 そんな状況の中、最も重視したのは人間形成のためのチーム作りだった。試合に出る選手はベンチにいる選手の分まで、ベンチにいる選手は試合に出ている選手のために互いに支えあう。そんな気持ちを常に持つことをモットーに日々練習してきた。技術面においては、効率を高めるため3年生をトップに班分けし、指導者の目の届かない部分まで指導する。そして何よりも重視したことは「基本に忠実に」ということだ。

 選手権大会までの期間、とくに難しい練習はしていない。基本なくして勝利はないと自覚し、ミニバスばりの基本練習でトレーニング時間の半分以上を費やした。

 地道な努力が今回の優勝に結びついたと思う。最後に、東京朝中女子バスケ部はバスケのみならず、勉強においても少年団生活においても常に中心になる生徒たち。バスケ部以前に、生徒として謙虚で努力を惜しまない朝鮮学生らしさが「真の強さ」だと感じた。

[朝鮮新報 2006.1.19]