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トリノ冬季五輪に参加する6人の朝鮮選手 「成長、活躍に期待」

 既報のように、2月10〜26日まで開催されるトリノ冬季五輪に6人の朝鮮選手が参加する。冬季五輪参加は1998年長野大会以来2大会ぶりとなる。参加種目はスケートのショートトラック500mと1000m、フィギュアスケートのシングル(男女)とペアだ。朝鮮選手団の見どころを探る。

リ・ヒャンミ選手

 ショートトラックの女子500mと1000mに出場するのは、リ・ヒャンミ選手とユン・ジョンスク選手だ。両選手は03年の青森冬季アジア大会に出場し、リ選手はショートトラック500mで3位入賞を果たしている。また、3000mリレーにも両選手が出場し2位の原動力となった。

 本社平壌支局の事前取材でショートトラックのカン・スネ監督は「2人の力は青森大会以降の3年間で飛躍的に伸びた」と語っている。また、「精神面も鍛えられた」と自信をのぞかせる。

 しかし、世界の壁は厚い。ショートトラックはアジア勢が得意とする種目。現在は中国が世界の牽引役となっており、2人の前に立ちはだかる。

 中でも女子の楊揚選手は、02年のソルトレークシティー冬季五輪では500mと1000mで金メダル。青森冬季アジア大会でも500、1000、3000mで3冠を達成している。トリノでは1000mと1500mに出場予定だ。

 リ選手は青森アジア大会のショートトラック500mで楊揚選手と決勝で対戦した。

ユン・ジョンスク選手

 当時、17歳のリ選手はこう語っている。「青森アジア大会は自分の力がどれぐらいのレベルにあるのかを試してみる大会だった。楊揚選手に追いつくにはもっと練習しなければいけない。実際対戦してみて、これからもっと経験を積めば追いつけないことはない」。

 昨年11月、オランダでの国際大会などに参加し力をつけてきたリ選手とユン選手。どれほどの成長を遂げたか注目したいところだ。

 一方、男子フィギュアスケート・シングルにはハン・ジョンイン選手、女子はキム・ヨンスク選手、ペアにはチョン・ヨンヒョク、ピョ・ヨンミョン選手が出場する。

 注目はキム・ヨンスク選手。青森冬季アジア大会では総合4位に入った。

 本社平壌支局の取材によると、キム選手は国内選手権や国際大会で好成績を収めてきたという。04年4月、スロベニアでの「トリグラフカップ」国際フィギュア大会では、朝鮮フィギュア界女子個人部門で初の金メダルをもたらした。以後、05年のアジアフィギュア選手権でも入賞を果たしている。関係者らはキム選手を「どんな場所、状況でもおじけない肝っ玉の持ち主」だと語る。

 フィギュアスケートは、ほとんどの種目でメダル争いに顔を出すのがロシア。米国、カナダ、中国も強豪だ。日本でも安藤美姫、荒川静香選手などが注目されているが、キム選手がここにどこまで食い込めるか期待したい。(c)

 【朝鮮選手が出場する競技日程】

▲ショートトラック女子

 ・2月12日−500m予選、15日−500m決勝

 ・22日−1000m予選、25日−1000m決勝

▲フィギュア・シングル(ショートプログラム=SP、フリースケーティング=FS)

 男子 14日−SP、16日−FS
 女子 21日−SP、23日−FS

▲フィギュア・ペア

 ・11日−SP、13日−FS

[朝鮮新報 2006.2.2]