第7回東日本地方朝鮮人新春駅伝 走る楽しさ、爽快感分かち合う |
第7回東日本地方朝鮮人新春駅伝大会(主催=在日本朝鮮人東京都体協)が5日、東京の荒川河川敷で行われた。走る楽しさを知ろうという目的の「ロードレース」(3Km、5Km)や初級部、中級部男女、一般男子、一般混合の5部門に分かれて競技が行われた。大会には朝鮮学校生徒と一般参加者、関係者ら約500人が参加した。選手らの表情を追った。 「走るのが好き」
強風吹き荒れる寒空の下、コートやマフラーで身を包んだ参加者らが会場に集まった。スタートはまだかまだかと待ちきれない表情を浮かべるウリハッキョ生徒たち。寒さもなんのその、あちらこちらではしゃぐ声が聞こえる。 一般参加者らは、普段から走り鍛えているため、自信の表情を見せるチーム、年に一度の大舞台と気合いを見せるもののにわか仕立てのチームなどさまざま。 今年も従来どおり、東京・東部の荒川河川敷の西新井橋から堀切橋を周回するコースで行われた。まずはロードレース。みんなが勝敗に関係なくさわやかな汗を流した。 遠く千葉県からやってきたのは、朴晨陽さん(47)と李恵子さん(43)。2人はマラソン仲間だ。 1月22日に行われる予定だった千葉マリンマラソンが大雪のために中止となり、この日の大会出場を決めた。 朴さんは、「昔はバスケットボールをやっていたので、走るのがとても好き」と笑顔。一方、李さんは成田市在住。レーススタートに間に合わせるため、朝4時に起床、家事をすべてすませて会場に駆けつけた。「東京朝高時代は陸上部だったので自信があったけど、今は3Kmでもけっこう大変。でも走ると爽快ですね」とほほ笑む。 総勢50人、朝青足立
会場の注目を集めたのが朝青東京・足立支部だ。会場の荒川河川敷は足立区内にある。地元の若いパワーで大会を盛り上げようと、今回、選手、応援含め約50人が参加した。現在、同朝青支部には8つの班があるが、今回はその中の7つの班が出場。仲間が走るたびに手製の応援の看板を掲げ歓声をあげていた。 「自分が走るから、みんなをそのまま巻き込んでしまえと思って女性の参加を呼びかけた」と語るのは高明子さん(25)。「女性たちもたくさん集まればもっと盛り上がる。来年は女子のチームを作って出場したい」。 ムードメーカーの姜昇慶さん(26、非専従)は支部副委員長と文化部長を務める。「今年は班ごとの色を出して朝青活動をにぎやかにやっていこうと思っている」と意気込んでいた。 快走、葛飾の双子
一般男子で1位になった朝青葛飾支部の原動力になったのは、双子の姜英勲、姜英徹(24)さん兄弟だ。 兄の英勲さんはサッカーFCコリアの現役。練習で慣らした自慢の足で快走した。弟の英徹さんも去年までFCコリアに所属したが、ブランクを感じさせない走りを見せていた。兄は仕事とサッカーに専念する傍ら、朝青葛飾支部・お花茶屋班の班長も務める。弟は福祉関係で訪問介護の仕事に就いている。 「マラソンは昔から好きだった。走ることには自信がある」と口をそろえながら、「どうしてもマラソンってつらいイメージがあって、なかなか走るまでが大変だけど、来年からは走る楽しさを分かち合うため多くの参加者を募りたい」と笑顔を見せた。(金明c記者) 【競技成績】 ▲初級部 @東京第3初級、A東京第1初中、B東京第9初級 [朝鮮新報 2006.2.9] |