top_rogo.gif (16396 bytes)

朝・日体育人新春懇親会 壁越え両国のスポーツの活性化を

 3日、東京都新宿区の京王プラザホテルで2006年度朝・日体育人新春懇親会(主催=在日本朝鮮人体育連合会)が行われた。「朝・日スポーツ交流の促進」を合言葉に毎年行われている同会には、総連中央の南昇祐副議長、李沂碩副議長、体連の鄭元海会長をはじめとした在日同胞スポーツ団体と日本オリンピック委員会など日本のスポーツ団体の役員、関係者ら約150人が参加した。2月10日から行われるトリノ冬季五輪や全国高校サッカー選手権大会で8強入りした大阪朝高の活躍などの話題で盛り上がった懇親会では、両国のスポーツ交流を活性化させようという声がいたるところで聞かれた。

国際ボウリング連盟加盟へ

舞台あいさつでの巧みなトークに笑顔の参加者ら(右端が体連の鄭元海会長)

 昨年は、朝鮮選手の国際大会での活躍が目立った。

 懇親会であいさつに立った鄭会長は、世界柔道選手権大会でケ・スニ選手が3連覇を果たし、ペルーで行われたU−17世界サッカー選手権大会で朝鮮が8強入りし大きな話題になったこと、同胞スポーツ界では、サッカー朝鮮代表の安英学、李漢宰選手の活躍、インターハイでウリハッキョ生徒たちがボクシング、ウエイトリフティング、水泳などで活躍したことなど輝かしい戦績を振り返った。

在日本朝鮮人蹴球協会の文章弘会長(右から2番目)ら関係者らとともに両国のサッカーの発展を約束する小倉純二・日本サッカー協会副会長(右から3番目)

 第1回懇親会が開かれたのは1984年2月のこと。その間、在日同胞スポーツ関係者らと日本の役員らが地道に交流を重ね、今年で22回目を迎えた。そんな時代の流れとともに新たな競技分野での交流も広がりを見せている。

 昨年8月、朝鮮はデンマークで行われた国際ボウリング連盟の総会に参加し、加盟の承認を受け、9月には平壌国際ボウリング招待競技大会が行われた。

 赤木恭平・日本ボウリング協会会長(日本オリンピック委員会名誉委員、世界テンピンボウリング連盟終身名誉会長)は、「朝鮮の加盟が今後、ボウリング競技を通じた日朝交流につながることを願う。12月、ドーハで行われるアジア大会にはぜひ参加してほしい。平壌にはまだ一度も行ったことがないので、現地に赴いていろいろな話ができれば」と語った。

オリエンテーリングにも参加

 昨年、愛知県で世界オリエンテーリング選手権が行われ、朝鮮代表として李敬史選手(25、静岡大学・大学院2年)が初出場を果たした。それに伴い、落合公也・愛知県オリエンテーリング協会理事も同伴した。同氏は、国際オリエンテーリング連盟のアジア地区普及担当特使も任されている。

 李選手が朝鮮代表として競技に出場するため、体連や総連愛知県本部の職員らはもちろんのこと、平壌にあるスウェーデン大使館の職員(同国ではオリエンテーリングが盛ん)など、さまざまな人々が尽力してくれたという。

 「朝鮮にとっても新たな分野の開拓競技となったし、アジアのオリエンテーリング競技の普及にも大きな前進だった。去年は平壌行きを予定していたが行けなかったので、今年こそは直接出向いて交流を深めたい。交流によって朝・日間の関係改善に少しでもつながるようがんばりたい」

大阪朝高サッカー部にエール

トリノ五輪の日本選手団団長に任命され、「朝鮮選手らとの交流に努めたい」とあいさつする遅塚研一・日本オリンピック委員会常務理事

 新年から在日同胞社会は全国高校サッカー選手権大会での大阪朝高の快進撃で大いにわいた。懇親会でサッカー関係者らもその話題に花を咲かせた。

 小倉純二・日本サッカー協会副会長(国際サッカー連盟理事)はあいさつで、真っ先に大阪朝高サッカー部の話題に触れた。

 「今年は大阪朝鮮の高校サッカー選手権ベスト8が大会のひとつの大きな目玉となった。2人が優秀選手に選ばれたが、合宿での競争を見事勝ち抜き、4月、スイスで行われる国際ユース大会に選抜されるようがんばってほしい」とエールを送った。

 また、遅塚研一・日本オリンピック委員会常務理事・総務委員長はトリノ冬季五輪の日本選手団団長を務める。「現地で朝鮮選手らと交流し、日朝交流促進に努めたい。日本選手団にも温かい声援を送ってほしい」と語っていた。(c)

[朝鮮新報 2006.2.9]