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平壌で第2回国際武道競技大会 友好親善深めた場

 【平壌発=文・李松鶴、写真・盧琴順記者】第2回国際武道競技大会が8月23〜28日、平壌で行われた。約40の国と地域から来た500余人の選手たちは、テコンドーやムエタイ、中国の武術(ウーシュー)などの各競技で、日頃のトレーニングの成果を競い合った。「自主、平和、親善、団結」という大会の理念のもと、各競技団体、選手間の友好と連帯も深めた。

武術の一大祭典

大会に初参加し市民の注目を集めたパンクラチオン競技

 今大会では、テコンドー、朝鮮相撲、空手道、武術、キックボクシング、ムエタイ、囲碁、サンボ、パンクラチオン、合気道など計10種目の競技およびデモンストレーションが披露された。

 なかでも、ムエタイとパンクラチオンは武道競技大会初登場。市民らの注目を集めた。パンクラチオンは、古代オリンピック競技のひとつパンクレオンがもとになっており、一切の防具を使わず、打撃と関節技を駆使するいわば総合格闘技。今大会では、第4回世界パンクラチオン選手権大会をかねた競技が行われ、発祥国のギリシャをはじめロシア、ウクライナ、インドの選手が出場し熱戦を繰り広げた。初めて目にする競技に、市民たちはしきりに歓声をあげながら、選手の健闘を称えた。

 パンクラチオン同様、ムエタイも人気を集めた。競技そのものもさることながら、競技が行われている間に流れるタイの民族音楽が印象的だったようで、ややとまどいながらもタイの伝統格闘技を堪能した。

 一方、もっとも参加選手数の多かったテコンドーでは型、組み手とも朝鮮の選手らが個人、団体の各種目で1位を独占。テコンドー発祥の地である朝鮮のプライドとレベルの高さを知らしめた。

市民との交流深める

平壌市民との交歓会で交流を深め合う選手たち

 28日に行われた閉幕式に先立ち、大城山では選手たちと市民による交歓会が行われた。

 交歓会では、幼稚園児たちが選手たちに花束を贈呈。競技中は厳しい表情の選手たちも顔をほころばせた。

 市民の温かい応援のもと、各国の選手たちは「親善」チームと「団結」チームに分かれてムカデ競争をはじめとする各競技に参加。勝負にこだわる格闘家たちだけに、各競技に臨む姿勢は真剣そのものだが、顔には満面の笑みをたたえていた。

 競技の最後を締めくくった綱引きでは、それぞれのチームが劣勢と見るや、すべての選手、ひいては市民たちも加勢し、「総動員の力比べ」となった。市民はもちろん、各国の選手たちは、言葉は通じないものの、身振り手振りで呼吸を合わせながら、綱を引いた。競技終了後には互いのチームの健闘を称えて抱き合い、加勢した市民とも固い握手を交わした。

 交歓会では、競技に続いてフォークダンスも行われた。市民たちは選手たちに手取り足取り踊り方を教えながら、楽しいひと時を過ごした。

 イランのある選手は、「僕は踊りも上手に踊れないし、女性と手をつなぐなんて恥ずかしくてとてもできない」とかたくなにフォークダンスの輪に入ることを拒んでいたが、最後には通訳の女性にせがまれ、照れながらも楽しそうに踊っていた。

 閉幕式で閉幕の辞を述べたチョン・ジェフン国際武道競技委員会委員長は、今大会が「国際武道組織間の連帯と友情をさらに深め、正義を愛する武道家たちの高い精神と技術を誇示した大会だった」と意義を強調しながら、今後も世界の武道家たちが一致団結し遠大な理念を実現するために積極的に努力していこうと語った。

 第2回国際武道競技大会は、世界各国の武道家たちの友好親善を深めると共に、外国の選手と朝鮮の市民たちとの交流をも深める大きなきっかけとなった。

[朝鮮新報 2006.9.2]